Byroad Of The Alpha Ralpha Boulevard         
アルファ・ラルファ大通りの脇道               
コードウェイナー・スミスの「アルファ・ラルファ大通り」は偶然と必然の織りなすタペストリーなのだが、その脇道を歩いていてもほんの少しの偶然と必然ぐらいはある。
というかここは、日々思ったこととか読んだ本の感想とかそんなものを書き溜める日記のようなものである。

十月前半<-

2000/10/31 (火)
 

 一般常識研究家から回答のメールは来ない。翌日には来るだろうと思っていたので少し拍子抜けする。まぁどうでもいいんだけどね。

 今日は送別会ということで夕方7時頃からみんなと飲む。
 明日ももちろん仕事なので、9時くらいで終わろうかと誰とも無しに暗黙の了解で飲み始めるも、飲み始めたらいつものごとく、9時で終わるはずが無く、そのまま2次会へと突入。
 天気予報では夜から雨が降り出すとのことだったが、雨が降ったのは飲んでいる最中のみで、移動している時には止んでいたので良しとしよう。ってなにが良しだか判んないけれど。

 「八月の博物館」 瀬名 秀明 購入。
 白状してしまうと「パラサイト・イヴ」も「ブレイン・ヴァレー」も未読なのである。何故「八月の博物館」は読む気になったかと言えば、やはり「博物館」だったからだろう。

2000/10/30 (月)
 

 一般常識研究家と名乗る人物からメールが届く。公開している自分のメールアドレスと、自分が管理しているサイトのメールアドレス宛なので立て続けに4通ばかり。

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突然のクイズ失礼いたします。このメールは掲示板等に書き込みされた方にお送りしています。誰だこいつ!気持ち悪いなぁとお思いでしょうが、お気になさらず。
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では、早速クイズです。
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 Q:人間の体の中で一番大きい細胞は何の細胞でしょう?
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なぞなぞではありません。オチもありません。知ってそうで知らない!
理系出身の方は簡単すぎてゴメンナサイ!
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 A:答えは後日メールでお送りいたします。
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 人間の体の中で一番大きい細胞が何なのか知っていることが一般常識の範疇に入るのかは判らないけれど、こういうメールを無差別に送ることは一般常識の範疇には入らないよなぁ。つーか、他人に一般常識に質問を出す前に、自分の一般常識を見直して欲しいものである。
 どういう意図があるのか判らないけれど、まぁ大した理由なんてないんだろう。

 「文字禍の館」 飯阪 鬼一郎と「奇億」 小林 泰三を購入する。
 なんだか祥伝社のもくろみにうまく乗せられてしまったような気もする。

2000/10/29 (日)
 

 Flash 5を買うがインストールだけして終わる。バージョンアップするごとにアプリケーションのサイズが肥大化していくのはsかたないことなのだけれど、まぁちょっと前のバージョンより大きくなりすぎと言う気もしないでもない。それでもPainterに比べればかわいいものだけれど。
 ヘルプがHTMLなのは止めて欲しいのだけれどしょうがないんだろうねぇ。

 「A・LI・CE」 1巻 木崎 ひろすけ
 原作付きなのだけれど、なんとまぁ3年ぶりの新作。新作と言っても前2作はどちらも未完なので、今回はとりあえず完結させて欲しいのである。
 「PUZZLE」 恩田 陸
 体育館の餓死死体、屋上の墜落死体、そして映画館の感電死体。冒頭の謎としては申し分なく、これでこれらの謎に合理的結論が付けば、文句無しの本格ミステリとなったのだが、そこはやはり恩田 陸。本格ミステリの領域へとは向かわず、別の領域へと向かっていく。
 「0番目の男」 読了。
 登場人物の大半は主人公のクローン。派手な物語展開をするわけでもないのだけれど、中編ということもあって最後まで一気に読み切らせてしまう。最後はクローニングを語る上で切り離すことの出来ない問題のひとつへと収束していき、重苦しくなるのだけれど、その後で一転、主人公は個人的に救われる。
 久々に読んだ、良質なSF中編である。

2000/10/28 (土)
 

 祥伝社が15周年記念と言うことで文庫全21点書き下ろし。全部400円均一なので薄いのだけれど、それもそのはず、あえて『中編小説』に挑んでいるせいだ。まぁ、それが成功しているかどうかは全点読んでみないと分からないけれど、表紙にも帯にも堂々と「SF」と書かれている「0番目の男」 山之内 洋をひとまず購入。「オルガニスト」は面白かったけれどSF色は乏しかったのでSFを書いてくれるとは思っても見なかった。
 「慶応四年のハラキリ」 夢枕 獏
 買おうかどうしようか迷うが「上段の突きを喰らう獅子」が載っていたので購入する。「上弦の月を喰べる獅子」のセルフパロディだ。最後のスフィンクスの問いかけに上弦の月を喰べる獅子と同様見事に答えているのがすばらしい。
 「MONSTER」 15巻 浦沢 直樹
 ニナの記憶がよみがえり、いよいよ物語はクライマックスへと向かっていくのか、それともまだまだ二転三転していくのか…
2000/10/27 (金)
 

 朝から大忙し。
 サーバーでエラーが発生したので、自宅から操作して復旧を試みるも、駄目なので急いで会社へと向かう。しかるべき手順を踏んで、復旧させたのだけれど、まだエラーが出っぱなしなので焦りまくる。こんな時は見る見るうちに時間が過ぎ去っていくのだ。
 結局別の人間が応急処置としてスクリプトの一部をコメントにしておいたせいだと判りその部分を修正してなんとか復旧完了。

 続いて会社のパンフレットの打ち合わせが始まるのだけれど、直ぐに頭の切り替えが出来るわけもなく、打ち合わせが終わりになり始めた時点でようやくデザインについて云々言えそうな状態になるけれど、まぁ時すでに遅しと言ったところ。

 夕方からは、いよいよ本日のメインイベントである引っ越しが始まる。いやぁ、運んでも運んでも全然減らない。それでも無我の境地で作業を黙々とこなしていくと、意外に早く引っ越し完了する。けれど早く終わったからと言って全然疲れなかった訳じゃないんだよなぁ。
 環境が変わるとやっぱり新鮮な感じがするのだけれど、だからといって仕事がバリバリとはかどるわけ訳じゃ無いのである。

2000/10/26 (木)
 

 「王の眠る丘」 牧野 修 購入
書店で見かけて、まだ読んでいなかったことに気付き、購入する。もう、このタイプのお話は書いてくれそうもないことを考えると貴重な一冊だと思う。
 「SFマガジン」12月号は80年代特集。この年代になると特集を組まれてもあまりうれしくなかったりするのはどうしてなんだろうか。

 明日は会社の引っ越し。といっても大移動をするわけではなく、開発チームが8階から7階に移るだけなのだが、体力のなさには絶大な自信のある自分にとっては大仕事なのである。

2000/10/25 (水)
 

 東京創元社「復刊フェア」が来月あるのだけれど、マイク・レズニックの「サンティアゴ」が復刊されるようである。SFオンラインで表紙が載っていて、旧版は持っているのだけれど、こっちの新版の方も思わず欲しくなってしまう。復刊されるってことは、今まで入手困難な状態だったわけで、やたらと賞を取りまくった「キリンヤガ」よりも、こっちの方が断然面白いと思うんだけどなぁ。まぁ、復刊されるからいいか。

 サイトを更新したので「変わったことに気付いたよ」と言われるけれど、がらりと変わったんだから気付いて当たり前だってば。気付かない人は単に見ていないだけなのである。「自分のページの更新は?」とついでに聞かれるけれど、まぁ、そっちの方はいずれそのうちに…とお茶を濁す。

2000/10/24 (火)
 

 久々にトップページの更新をする。
 と言っても自分のページではなく、管理を任されているサイトのほうだ。去年の暮れに正月用のページにしたまま気が付けば10月も、もうじき終わり今年も後2ヶ月を残すばかり。まぁ、あからさまな正月用のページじゃなかったから未更新のままでも何とかなってはいたのだけれど、さすがに来年は使えないので思い切って更新する。っていうか更新しないとまずいのである。
 でもって出来た結果は、まぁこんなものかというレベルだったりして、やっぱりブランクが空きすぎると技術的にも、能力的にも腕が落ちてしまうのを思いっきり実感しただけに終わったような気もする。
2000/10/22 (日)
 

 「黄泉がえり」読了。
 予想はしていたのだけれど、どこがホラーなのかといえば、死者が理由もなく生き返ってくるというだけで、ホラーらしいそぶりは殆ど無い。じゃあSFなのかというと、まぁいいじゃありませんかそんなこと、と言いたくもなってくる。「OKAGE」が全世界規模の事件だった割に舞台は熊本のみに絞られていたのに対して、今回は事件は熊本のみなので安心。その程度のお話と言ってしまえばそれまでなんだけれど、大風呂敷を広げてしまって、収集が着かなくなってしまうよりは遙かにましなんだよね。読後感は「OKAGE」と似ているけれど、「OKAGE」よりかは楽しめました。
 「バガボンド」 8巻 井上 雄彦
 胤舜との決着が着く。もの凄くあっさりと。その後、舞台が移り変わって、佐々木小次郎が台頭してくるのだけれど強いのか弱いのかはまだはっきりとしない。多分弱いんだろうねぇ。
2000/10/21 (土)
 

 一応、今日は休日。
 午後まで寝ているつもりだったのだけれど何故か午前中に目が覚めてしまう。とはいえ20分程経てば午後と呼べる時間になってしまうのだが、精神的に20分の差は大きいのである。

 ぼーっとしながら「竜が飛ばない日曜日」を読みふける。1日が2度繰り返される時間のループというと「七回死んだ男」を思い出すのだが、学園物で、2回同じ日を繰り返すとなるとやっぱり「時をこえる少女」だよなぁ。というわけでついつい時間のループに対しての合理的な説明を期待してしまうのだけれど、ファンタジーとして考えれば、これはこれで十分な説明になっているのだろう。でも時間のループは主人公達の反則技だよなぁ。

 デュアル文庫の最新刊が出ていたので、「戦闘員ヴォルテ」 谷 甲州と「冬の教室」 大塚 英志を購入。
 「戦闘員ヴォルテ」は物語上は一応の収束がつけられるのだけれど、なんだか置き去りにされてしまったようで物足りない終わり方をしているので残念。とはいえハッピーエンドになるような物語でもないのでこれはこれでいいのだろう。
 「冬の教室」は鶴田謙二のカバーだったので購入してしまう。まだ未読なのだが、文字が大きくて、行間の隙間も空いていて、ページ数も少ない。作者はあとがきで「落とすつもりだったんだよ、これも」って書いているしなぁ。

2000/10/19 (木)
 

 毎日毎日何が一番頭を悩ませることかと言えば、昼飯と夕飯に何を食べるかということだったりする。選択肢が少ないので腹に溜れば何でもいいやと言う気分になってくるのだけれど、いざ決断を下そうとすると、みんな好みがうるさくなってしまう。最初に決めた店が混雑していたのでお好み焼き屋に入ってお好み焼きをみんなで食べる。

 一昨日に引き続き、昨日も会社からの帰り道に事故を見かける。今度は中央分離帯のある二車線の通りの交差点。右折しようとした車が反対車線の真ん中あたりでぶつかって止まっていた。現場検証が行なわれている状態だったので、事故直後というわけではなかったのだけれど、二日間連続で事故を見かけるってのはあまり気分のいいものでもない。

 「海外ミステリ・ベスト100」 早川書房編集部編 購入。
 ベスト100ということなのだから、考えてみれば当たり前のことなんだけれど、ハンドブックの系統を想像していたので、ページ数の少なさに少し拍子抜けする。「幻の女」の人気の高さと「偽のデュー警部」がベスト10に入っていることは意外といえば意外なのだが、両方とも好きな話なので別段文句があるわけでもない。まぁ、意外なのは、このようなものが、この時期に出版されるってことなんだけどね。文庫なので値段的にはお手頃価格である。

2000/10/18 (水)
 

 何故か今日は、飯を外に食いに行こうか、ということでみんなの意見が一致して、近くのちょっと高級そうな中華料理の店に昼のランチを食いに出かける。ちょっと高級そうな店なので飯の量はそれほど多くはないと思いきや、かなり量が多かったので驚いたのだけれど、量は多い割にあまり美味くはなく、期待はずれだった。
 かなり腹が苦しい状態で、午後からは打ち合わせが入っていたのでどうなることやら心配だったのだけれど、案の定、他人の話を聞いているだけの状態に入ったとたん、猛烈に睡魔に襲われる。

 深夜になって急に、明日の10時までに見積もりを出して欲しいとの依頼が来るのだけれど、手に入るデータをかき集めてみても、どう考えてもまともな見積もりなど出せない内容。何人かと相談しまくって、あれこれ頭を悩ませて何とか見積もってみると、それらしい数値になってしまっているのが不思議なのである。世の中そんなものなのかもしれないが、そんなものだから、いざプロジェクトが始動し始めるとあちこちで、そのいい加減さの部分がしわ寄せとなって押し寄せてくるのである。

2000/10/17 (火)
 

 理想を言えば、常にひとつのプロジェクトしか担当せずにそれだけに全力を注ぐのが一番良いことなのだけれど、そんな状況下で仕事をしたことなんて片手で数えるほどしか無い。ふと我に返れば片手では数え切れないほどのプロジェクトを抱え込んで仕事をしていたりするのだ。そんな状況が続くと適応能力が付いてきたりするのか二つ三つプロジェクトを抱え込んでも平気で仕事が出来るようになったりもして、こんなことで、こんな適応能力など付かなくても良いのにと思うのである。しかしこの程度ならまだましな方で、これが更に進むと、常に三つ四つプロジェクトを抱え込んで、平行して仕事をしていないと満足に仕事が出来なくなってきたりもする。こうなると要するに、ひとつのことに集中できなくなってしまうわけである。
 と、こんなことをうだうだと書いて、いったい何が言いたいのかと言えば、別に何が言いたいわけでもなく、無論落ちなど何もない。

 会社からの帰り道、反対車線を走っていた車が、ウインカーも出さずにいきなり反対車線に躍り出て、店の駐車場に入っていくと思いきや、駐車場の入り口にあった店の看板の鉄柱にドカッとぶつかって事故を起こす。夜間とはいえ、鉄柱そのものは白くペンキで塗られていたので見えなかったとも思われないので、通常であれば決して事故など起こしそうもない状況下での出来事に唖然。巻き添えを食わなくって良かった良かった。

2000/10/16 (月)
 

 思いがけないところで、思いがけない人物の名前を見つけてびっくりする。詳しくは書けないのだけれど、まぁ詳しく書いても面白い話でも何でもないのでやっぱりどうでもいい話なのだろう。自分が出した結論で、その人の未来の可能性の一つが消滅してしまったのもまた事実なのだけれど、自分が結論を出さなかったとしても、結果は同じだった可能性も高いので多数の人間が無意味な努力をしないで済んだと考えれば多少は心の痛みも消えるけれど、あまりこういうことはしたくないものである。

 「黄泉がえり」 梶尾 真治 購入
 長編としては「OKAGE」以来ということで4年ぶりの長編。少し「OKAGE」と関連があると言うことを耳にした記憶があるのだけれど、どうなのだろうか。「OKAGE」の方は、個人的にはあまり楽しめなかったので、全然関係がない方がいいのだけれど「泣けるホラー」と言うコピーが気になるところである。でも、「泣けるホラー」というのは別段珍しいものでもないような気もするんだけどね。

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