佐々木 俊介
なんともいえず美しい題名です。
話の骨格はいわゆるスリーピング・マーダー物です。アガサ・クリスティの小説に「スリーピング・マーダー」という小説がありますが、そこから来ています。過去に起きていたかもしれない事件の真相を探る話です。
主人公の二人の姉弟が引っ越ししてきた部屋の天井裏で古ぼけた人形を見つけます。二人が越してきたアパートは、八年前に自殺した従兄弟がかつて住んでいたアパート。人形の中から「ゆきちゃんはじさつしたんじゃない。まおうのばつでしんだんだ……」と書かれたメモを見つけた二人は、その人形は従兄弟の持ち物ではないのだろうかと考え、八年前の従兄弟の自殺について調べ始める。
二人の姉弟のやりとりが好ましいのですが、むちゃくちゃ後味の悪い話でした。興味本位で探偵ごっこを始めた二人の姉弟を諫めるかのように作者は、二人を強烈な真相にたどり着かせます。ここまで後味の悪い話は久しぶりでした。
少々ご都合主義的に話がすすんだり、犯人の動機に今ひとつ説得力がないように見えたりもしますが、後味の悪さを含めて青春ミステリとして良くできています。
話の骨格はいわゆるスリーピング・マーダー物です。アガサ・クリスティの小説に「スリーピング・マーダー」という小説がありますが、そこから来ています。過去に起きていたかもしれない事件の真相を探る話です。
主人公の二人の姉弟が引っ越ししてきた部屋の天井裏で古ぼけた人形を見つけます。二人が越してきたアパートは、八年前に自殺した従兄弟がかつて住んでいたアパート。人形の中から「ゆきちゃんはじさつしたんじゃない。まおうのばつでしんだんだ……」と書かれたメモを見つけた二人は、その人形は従兄弟の持ち物ではないのだろうかと考え、八年前の従兄弟の自殺について調べ始める。
二人の姉弟のやりとりが好ましいのですが、むちゃくちゃ後味の悪い話でした。興味本位で探偵ごっこを始めた二人の姉弟を諫めるかのように作者は、二人を強烈な真相にたどり着かせます。ここまで後味の悪い話は久しぶりでした。
少々ご都合主義的に話がすすんだり、犯人の動機に今ひとつ説得力がないように見えたりもしますが、後味の悪さを含めて青春ミステリとして良くできています。
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