河出書房新社

アグスティナ・バステリカ『肉は美し』

あらゆる動物に感染する新種のウィルスが蔓延。根絶も不可能なため肉を食べることができなくなった未来。唯一の食肉は人間。ということで人肉食が合法化され家畜として飼育される。物語が進んでいく過程で家畜として生まれた人間が屠殺され解体されていく様子...
新潮文庫

河﨑秋子『ともぐい』

直木賞とか芥川賞は発表の時は気にするけれども受賞した作品を読むかというとそんなことはないので、この本も受賞したときには気にしていなかった。が、熊小説ということと、気にしてなかったけど面白いんじゃないのかという直感が働いたので読んでみた。で、...
宝島社文庫

『その人殺しは全然ムダで損だらけの手間にすぎない 戦争×ミステリーアンソロジー』

タイトルとしては長いしタイトルっぽさもなくてなんなんだろうと思ったが、巻末に収録されている坂口安吾のエッセイを読み終えて氷解した。エッセイの最後の一文がそのままタイトルになっているのだ。巻頭は同じく安吾の「アンゴウ」でアンソロジーの並びとし...
新潮文庫

リチャード・デミング『絞首台のある庭 私立探偵マニー・ムーン』

遺産相続にまつわる事件、そして曰くありげな人間ばかり登場する。まごうことなき本格ミステリなんだけど、ハードボイルド小説でもある。主人公マニー・ムーンのへらず口が最高で、そこだけ読んでいても楽しい。本格ミステリとハードボイルドの組み合わせだか...
創元推理文庫

米澤穂信『倫敦スコーンの謎』

小市民シリーズの外伝2冊目。この形ならば延々と書き続けていけるんじゃないかと思いつつも、作中での時間は経過していくのでやはり無理があるか。時間が経過していくのでそれぞれの話はつながりがないんだけど、緩やかに繋がっているところが心憎い。ミステ...
朝日文庫

戸田義長『うたかた 吉原面番所手控』

前作『吉原面番所手控』よりもミステリ方面での評価が高い。事実、こっちの評価が高かったので初めてこの小説の存在を知ったわけだが。今回も夕鶴が事件の真相を見抜くという連作短編なので、夕鶴が生きていた時の話として語られるのであれば、いくらでもシリ...
朝日文庫

戸田義長『吉原面番所手控』

吉原遊郭を舞台にし、そこで起こった殺人事件を描く連作短編集。冒頭のエピソードで夕鶴という花魁の心中事件が語られ、そこから同心が関わった事件の回顧録が始まるのだが、そこで事件の謎を解くのは夕鶴。名探偵がすでに死んでいるという事実が個々のエピソ...
国書刊行会

フアン・ルルフォ『黄金の軍鶏』

まさかフアン・ルルフォの三作目が読めるとは思わなかった。といってもいろいろと書かれているように『ペドロ・パラモ』や『燃える平原』のようなものを期待するとがっかりする。なんていうか非常に普通で読みやすいし、どんな話なのかちゃんとわかる。映画の...
ナイトランド叢書

マンリー・ウェイド・ウェルマン『ジョン・サンストーンの事件簿 下』

太古の邪悪な種族、ショノキンの登場する話は上巻に収められてしまっていたのでこれ以上読めないのは残念。一方で宿敵ロウリー・ソーンは何度も登場する。しかし、ショノキン同様にロウリーも、自業自得とはいえサンストーンに酷い扱いを受けるので、読んでい...
国書刊行会

ジョン・ブラックバーン『痛苦の聖母』

ジョン・ブラックバーンというと一つの作品でサスペンス、ホラー、オカルト、SF何でもありのハイブリッドエンタメという印象が強いが、本作はかなりオカルトホラー寄り。主人公が人としてどうかという駄目人間系として描かれているのでその点でちょっと話に...
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