石持 浅海
犯人が殺人を犯すところから始まり、読者は犯人が誰なのか判っている状態で話が進む、倒叙式ミステリ。
相変わらずこの作者は、警察が事件に介入できない状況を巧妙な手段で構築しています。今回は、事件そのものが起こったのかどうなのか判らないという状況。事件が起こっているのかどうなのか判らないのだから警察を呼びようがない。
鍵のかかった部屋から出てこない被害者をめぐって、出てこないことに疑問を抱く探偵役の人物と、出てこない理由をありとあらゆる手段をもって納得させようとする犯人。この駆け引きがじつにスリリングでおもしろいのです。
難点をいえば、犯行の動機が弱いというか、それだけの理由で殺人を犯してしまうのかと思ったこと。もう一つは、探偵役が頭良すぎること。まぁ、このくらいというか、犯人よりも頭が良くなければお話にならないのでこればかりは仕方ないことですが…
犯人側の視点で物語は進んでいきますが、探偵側の視点での物語も読んでみたい気がします。犯人よりも探偵の方が恐ろしいと思ったミステリはこれが初めてじゃないかな。
相変わらずこの作者は、警察が事件に介入できない状況を巧妙な手段で構築しています。今回は、事件そのものが起こったのかどうなのか判らないという状況。事件が起こっているのかどうなのか判らないのだから警察を呼びようがない。
鍵のかかった部屋から出てこない被害者をめぐって、出てこないことに疑問を抱く探偵役の人物と、出てこない理由をありとあらゆる手段をもって納得させようとする犯人。この駆け引きがじつにスリリングでおもしろいのです。
難点をいえば、犯行の動機が弱いというか、それだけの理由で殺人を犯してしまうのかと思ったこと。もう一つは、探偵役が頭良すぎること。まぁ、このくらいというか、犯人よりも頭が良くなければお話にならないのでこればかりは仕方ないことですが…
犯人側の視点で物語は進んでいきますが、探偵側の視点での物語も読んでみたい気がします。犯人よりも探偵の方が恐ろしいと思ったミステリはこれが初めてじゃないかな。
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