いしい しんじ
宮沢賢治とレイ・ブラッドベリと村上春樹を足して三で割ったような作風とでも言えばいいのでしょうか。
「ポーの話」はこれまでにもまして宮沢賢治の比率が高くなってきているようで、寓話性が高いのは相変わらずだけど、教条的になっています。
そのためか、決してお薦めとはいえないところが玉に瑕。どちらかといえば「麦ふみクーツェ」の方が万人向けです。
何時の時代、何処とも知れぬ場所の物語。登場人物は「ひまし油」「メリーゴーランド」「天気売り」「犬じじ」などと呼ばれているのだけれど、これが不思議なことに何の違和感も感じさせない。
これが、いしいしんじの語る世界であり、そういう物語であります。
物語に登場する泥の川のように、一冊の本の中に、ただひたすらにいしいしんじの語る物語りが、どこまでもどこまでも、存在します。
川の流れに身を任せるように、物語の流れに身を任していしいしんじの語る世界に、どこまでもどこまでも身をひたす。
終盤の何ともいえぬ高揚感は圧倒的でもあり、もの悲しくもあります。
「ポーの話」はこれまでにもまして宮沢賢治の比率が高くなってきているようで、寓話性が高いのは相変わらずだけど、教条的になっています。
そのためか、決してお薦めとはいえないところが玉に瑕。どちらかといえば「麦ふみクーツェ」の方が万人向けです。
何時の時代、何処とも知れぬ場所の物語。登場人物は「ひまし油」「メリーゴーランド」「天気売り」「犬じじ」などと呼ばれているのだけれど、これが不思議なことに何の違和感も感じさせない。
これが、いしいしんじの語る世界であり、そういう物語であります。
物語に登場する泥の川のように、一冊の本の中に、ただひたすらにいしいしんじの語る物語りが、どこまでもどこまでも、存在します。
川の流れに身を任せるように、物語の流れに身を任していしいしんじの語る世界に、どこまでもどこまでも身をひたす。
終盤の何ともいえぬ高揚感は圧倒的でもあり、もの悲しくもあります。
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