ドナルド・E.ウェストレイク著 / 越前敏弥 訳
10年くらい前は ドナルド・E・ウェストレイクの本が翻訳されないという嘆きの声が聞こえて来ていたのだけれども、ここ最近はわりと順調に翻訳されているのでファンとしてはうれしい限りです。今回はコミカル系の話。相変わらず「才人」という言葉がふさわしい人ですよ、ウェストレイクという人は。
お金に困ってしまった主人公バリーは事故死したことに見せかけて生命保険金を受け取ろうと、妻ローラと妻の兄の助けを借りて、ローラの故郷、南米のとある小国で事故死の偽装工作をたくらむ。自分の葬式まではトントン拍子でうまく行くのだけれども、そこからトントン拍子でうまくいかなくなってくる。
表紙に描かれた「弱気な死人」という文字がいい。いかにも弱気な感じがする文字だ。しかし残念なのは主人公は全然弱気じゃないこと。幾多の困難にもかなり前向きに立ち向かっていく。そのくらいの前向きさがあるのなら、保険金詐欺なんか企まないで真面目に働けよと言いたくなるくらいだ。
主人公の境遇とうあ裏腹に安心して楽しめる一冊です。
お金に困ってしまった主人公バリーは事故死したことに見せかけて生命保険金を受け取ろうと、妻ローラと妻の兄の助けを借りて、ローラの故郷、南米のとある小国で事故死の偽装工作をたくらむ。自分の葬式まではトントン拍子でうまく行くのだけれども、そこからトントン拍子でうまくいかなくなってくる。
表紙に描かれた「弱気な死人」という文字がいい。いかにも弱気な感じがする文字だ。しかし残念なのは主人公は全然弱気じゃないこと。幾多の困難にもかなり前向きに立ち向かっていく。そのくらいの前向きさがあるのなら、保険金詐欺なんか企まないで真面目に働けよと言いたくなるくらいだ。
主人公の境遇とうあ裏腹に安心して楽しめる一冊です。
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