三浦 しをん著
漫画喫茶で五時間で18冊の漫画を読み、まずまずのペースだなと言い張る女子大生が主人公。タイトルどおりの格闘し続ける人生。そして地の文にシームレスに挟み込まれる主人公の妄想部分がとても楽しい。
しかし、この小説はいきなりファンタジー風の話で始まる。いったいこの話は何なんだろう、主人公の読んでいた漫画の話なのか、それとも深い意味のある寓話なのかなどという疑問は主人公の妄想パワーの前に軽く吹き飛ばされてしまう。もちろん冒頭の話も単なるこけおどしではなく中盤過ぎにその理由が分かる。そして思わずニヤリとほほえんでしまう。
「格闘する者に○」というちょっと不思議なタイトルの由来は「該当するものに○」というところを「カクトウするものに○」と連呼する出版社の社員のエピソードで判明する。
さわやかというよりも吹き出しそうになるほど面白く、さっぱりとした読後感。
「人の孤独について描かれているのです」などと吉田秋生の漫画のセリフが出てきたり、うれしくなるじゃありませんか。
主人公の弟の名前が旅人(たびと)で、後半「旅にでます」と書き置きを残して家出してしまうエピソードで、そのためにこの名前をつけたのかと作者につっこみを入れたくなりました。
しかし、この小説はいきなりファンタジー風の話で始まる。いったいこの話は何なんだろう、主人公の読んでいた漫画の話なのか、それとも深い意味のある寓話なのかなどという疑問は主人公の妄想パワーの前に軽く吹き飛ばされてしまう。もちろん冒頭の話も単なるこけおどしではなく中盤過ぎにその理由が分かる。そして思わずニヤリとほほえんでしまう。
「格闘する者に○」というちょっと不思議なタイトルの由来は「該当するものに○」というところを「カクトウするものに○」と連呼する出版社の社員のエピソードで判明する。
さわやかというよりも吹き出しそうになるほど面白く、さっぱりとした読後感。
「人の孤独について描かれているのです」などと吉田秋生の漫画のセリフが出てきたり、うれしくなるじゃありませんか。
主人公の弟の名前が旅人(たびと)で、後半「旅にでます」と書き置きを残して家出してしまうエピソードで、そのためにこの名前をつけたのかと作者につっこみを入れたくなりました。
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