ダグラス・アダムス著 / 安原和見訳
相変わらずのドタバタ劇です。
その場しのぎというか、思いついたままに話を進めているんじゃ無いかと思いきや、話の展開にしっかりと伏線が張られている点は素晴らしいです。前作と比べて深遠さもますます絶好調。
宇宙の果てのレストランで主人公たち四人組がメインディッシュの挨拶を受けることになる。メインディッシュは牛のステーキ。牛が彼らの目の前にやってきて「肩肉などいかがかと思いますが?」としゃべり出すのです。「腎部の肉もたいへんよろしいかと存じます」などとセールスをする。「いまが柔らかくて食べごろでございます。ここ何ヵ月かむりやり栄養をつけてまいりましたから」
地球の最後の生き残りであるアーサーは「ここに立って食べてくれなんていう生物を食べたくないね」と言う。確かにこんな牛がいたら食べるのに気が引ける。しかし四人組の一人、元銀河系大統領のその後に続くセリフが素晴らしい。
「食べないでくれと言っている生物を食べるよりはいいことだろう」
笑わせておいて、その後でストンと落とす。ユーモアと奥深さのバランスがちょうど良いのです。まあもちろん屁理屈なんですけどね。
その場しのぎというか、思いついたままに話を進めているんじゃ無いかと思いきや、話の展開にしっかりと伏線が張られている点は素晴らしいです。前作と比べて深遠さもますます絶好調。
宇宙の果てのレストランで主人公たち四人組がメインディッシュの挨拶を受けることになる。メインディッシュは牛のステーキ。牛が彼らの目の前にやってきて「肩肉などいかがかと思いますが?」としゃべり出すのです。「腎部の肉もたいへんよろしいかと存じます」などとセールスをする。「いまが柔らかくて食べごろでございます。ここ何ヵ月かむりやり栄養をつけてまいりましたから」
地球の最後の生き残りであるアーサーは「ここに立って食べてくれなんていう生物を食べたくないね」と言う。確かにこんな牛がいたら食べるのに気が引ける。しかし四人組の一人、元銀河系大統領のその後に続くセリフが素晴らしい。
「食べないでくれと言っている生物を食べるよりはいいことだろう」
笑わせておいて、その後でストンと落とす。ユーモアと奥深さのバランスがちょうど良いのです。まあもちろん屁理屈なんですけどね。
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