少女には向かない職業

少女には向かない職業
桜庭 一樹〔著〕

コメント

  1. 少女には向かない職業 桜庭一樹

    ずいぶん前のことになるけど、図書館で借りたSFマガジンに桜庭一樹「埼玉チェーンソー娘」(多分、こんなタイトルだった)という短編が載っていました。
    中学生(または高校生だったか)の女の子が、学校内でチェーンソーを凶器に殺しまくるというような内容で、意外と面白かったので、ついつい、中学生の娘にまでムリヤリ読ませちゃたという記憶があります。
    そんなわけで、桜庭一樹は要マークということでチェック対象になっていたところ、最近、ブログ村の書評でポツポツ本書のうわさが出始め、チラチラと記事を読んだりしていたのですが、先日、とうとう図書館の新刊コーナーで見つけることができました。
    少女には向かない職業、それは殺人者。
    ああ、やはりそこに行きますか。
    いや、期待してましたが。
    一般的に中学生の女の子って、まだ幼さが残っていて、かわいい印象なのじゃないでしょうか。
    私自身は、一応女の子をやってきた経験がウン十年前にあるわけで、今は中学生の女の子を子供に持つ身です。
    で、思うことは、最近の中学生の女子は、
    私の高校生だったころの感覚に似ているかなぁという感じです。
    そのころの記憶を発掘すると、それほど純真でも無垢でもないし、
    どちらかいえば残酷で容赦がなかったですね。
    なにせ、そのころの愛読書が赤江瀑だったし。
    本書のメインの主人公大西葵は、家庭に問題を抱えているけれど、学校ではつとめて軽いノリで明るく振舞うことを習慣にしている女の子。
    だけれど、本当のところはナイーブで傷つきやすい。
    もう一人の主人公宮乃下静香は、学校では眼鏡をかけた図書委員で、
    まったく目立たない存在。
    ところが、学校外ではゴスロリファッションで妖しげな雰囲気をかもし出す。
    2人の共通点は、殺したいと思う人間がいたこと。
    近頃ニュースで見かける、若年層の殺人は、
    大人たちにとっては不可解でしかないかもしれない。
    でも、それは、彼らにとって唯一生き残る手段であるのかもしれない。
    命って、あっけない。
    この言葉を、私は否定できません。
    少女には向かない職業

  2. こんにちわ。
    時々、こちらのブログを拝見しております。
    私は、ライトノベルを読まないので、なんともいえないのですが、破壊力は以前読んだ短編の方があったように思います。
    凶器はチェーンソーでしたし。

  3. Takeman より:

    くろにゃんこさん、はじめまして。
    その号のSFマガジンは買わなかったので読んでいませんが、タイトルは
    何かの暗喩と思っていました。凶器がチェーンソーって、タイトルどおり
    の内容だったんですね。

  4. スミマセン。
    私、大変な勘違いをしていたようで、「さいたまチェーンソー少女」は、桜坂洋だったようです。
    ああ、穴にがあったら入りたい~~。

  5. Takeman より:

    くろにゃんこさん、大丈夫ですよ。
    私も最初のころは混同していましたから。

  6. 少女には向かない職業<桜庭一樹>−(本:2008年147冊目)−

    少女には向かない職業 (ミステリ・フロンティア)
    # 出版社: 東京創元社 (2005/9/22)
    # ISBN-10: 4488017193
    評価:74点
    内容(「BOOK」データベースより)
    島の夏を、美しい、とふいにあたしは思う―強くなりたいな。強くて優しい大人になりたい。力がほしい。で….

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