マイケル・マーシャル・スミス著 / 嶋田 洋一訳
創元SF文庫から出るということがわかっているのについついヴィレッジブックスのコーナーを探してしまいましたよ、この本を買うときに。
「スペアーズ」がずっと積読のままなので、今回が初マイケル・マーシャル・スミスです。長編の方はいろんな物をごちゃごちゃと詰め込んだ変なSFという評判なのですが、今回のように短編になるとごちゃごちゃと詰め込めない分、ストレートに変な話です。もちろん変な話というのは誉め言葉。奇想と置き換えても構いません。
SFというよりもホラーよりの話が多いのですが、センチメンタル的な結末へと話をもっていったりしていてかなり私好みの話ばかりで、満足しました。「あとで」や「いつも」なんて、こんな話で心に染みいってしまっていいのかと思うくらい変な話だけれども、良い話ですよ。
前半と後半とで話の方向性が全く変わってしまうのもこの人の特徴らしく、「ワンダー・ワールドの驚異」が凄い。前半はクライムストーリー風に進んでいくのだけれども、後半一転。この話の持って生き方は反則なんじゃないかと思うくらいなのだけれども、テーマパークに養老院を作ってしまうという設定からすればこういう展開になってもおかしくはないし、もちろんテーマパークに養老院を作ってしまうことに対する必然性もしっかりとある。よくよく考えれば全然問題ないのになんだか煙に巻かれたような気分。それでいて結末はさわやか。
まったくもって変な話を書くもんだよマイケル・マーシャル・スミスは。
もちろん誉め言葉です。
「スペアーズ」がずっと積読のままなので、今回が初マイケル・マーシャル・スミスです。長編の方はいろんな物をごちゃごちゃと詰め込んだ変なSFという評判なのですが、今回のように短編になるとごちゃごちゃと詰め込めない分、ストレートに変な話です。もちろん変な話というのは誉め言葉。奇想と置き換えても構いません。
SFというよりもホラーよりの話が多いのですが、センチメンタル的な結末へと話をもっていったりしていてかなり私好みの話ばかりで、満足しました。「あとで」や「いつも」なんて、こんな話で心に染みいってしまっていいのかと思うくらい変な話だけれども、良い話ですよ。
前半と後半とで話の方向性が全く変わってしまうのもこの人の特徴らしく、「ワンダー・ワールドの驚異」が凄い。前半はクライムストーリー風に進んでいくのだけれども、後半一転。この話の持って生き方は反則なんじゃないかと思うくらいなのだけれども、テーマパークに養老院を作ってしまうという設定からすればこういう展開になってもおかしくはないし、もちろんテーマパークに養老院を作ってしまうことに対する必然性もしっかりとある。よくよく考えれば全然問題ないのになんだか煙に巻かれたような気分。それでいて結末はさわやか。
まったくもって変な話を書くもんだよマイケル・マーシャル・スミスは。
もちろん誉め言葉です。
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