池上 永一著
SF専門誌である「SFマガジン」に「これはSFではない。」という大胆不敵な広告を載せて別の出版社である角川書店の雑誌で連載を開始した「シャングリ・ラ」がようやく一冊の本としてまとまりました。
大胆な宣言と、長編では初めて沖縄を舞台としない話ということで読み始めるまで期待半分、不安半分でした。
で、読み始めてみると、どうもしっくりときません。なんだか不安の方が的中したような様子です。
「仲村渠フジ」や「サマンサ・オルレンショー博士」のような強烈な人物が登場しないせいでしょうか、かろうじて「モモコ姉さん」がその立場に該当しそうなのですが、今ひとつ破壊力がありません。環境に優しくない車を乗り回して、エゴイズムの固まりの「エゴ・カーよ」と言う部分は笑いましたが。
読んでいるうちに、ご都合主義も鼻につきはじめてきます。まぁなんていうか、作者が「これはSFではない。」と言うのならそれでも構わないよと言いたくもなってきました。
連載誌が「月刊NewType」だったせいでしょうか。活字で書かれた漫画のようでもあります。デビュー作の「パガージマヌパナス」も漫画にする予定だったというから基本的にはそちらに向かおうとしているのかも知れません。
そのように考えると読み方も変わってきました。中盤過ぎまでおとなしすぎたせいでしょう、環境問題なんて変にシリアスな問題提起なんていりません。最初からはじけてくれれば良かったのです。
最後の三章あたりから物語が暴走しだします。
これでもかと言うくらいに。
そうだ、これでこそ池上永一だ。
終盤間際まで不満たらたらでしたが、ようやく満足しました。
大胆な宣言と、長編では初めて沖縄を舞台としない話ということで読み始めるまで期待半分、不安半分でした。
で、読み始めてみると、どうもしっくりときません。なんだか不安の方が的中したような様子です。
「仲村渠フジ」や「サマンサ・オルレンショー博士」のような強烈な人物が登場しないせいでしょうか、かろうじて「モモコ姉さん」がその立場に該当しそうなのですが、今ひとつ破壊力がありません。環境に優しくない車を乗り回して、エゴイズムの固まりの「エゴ・カーよ」と言う部分は笑いましたが。
読んでいるうちに、ご都合主義も鼻につきはじめてきます。まぁなんていうか、作者が「これはSFではない。」と言うのならそれでも構わないよと言いたくもなってきました。
連載誌が「月刊NewType」だったせいでしょうか。活字で書かれた漫画のようでもあります。デビュー作の「パガージマヌパナス」も漫画にする予定だったというから基本的にはそちらに向かおうとしているのかも知れません。
そのように考えると読み方も変わってきました。中盤過ぎまでおとなしすぎたせいでしょう、環境問題なんて変にシリアスな問題提起なんていりません。最初からはじけてくれれば良かったのです。
最後の三章あたりから物語が暴走しだします。
これでもかと言うくらいに。
そうだ、これでこそ池上永一だ。
終盤間際まで不満たらたらでしたが、ようやく満足しました。
コメント
『シャングリ・ラ』
数年前、沖縄・那覇市のスナックで騒ぎまくったことがある。姐ちゃんたちは昼間はOLで、なのに午前3時まで呑むわ歌うわ。いつ寝るんだか。
沖縄の女性は、パワフルな働き者が多いようだ。離婚率が高いのも分かる。
著者の池上永一は沖縄出身。そのせいか、作….