坂口尚著
坂口尚という漫画家をご存じでしょうか。
1946年5月5日生まれ、そして1995年12月22日、急性心不全により急逝。
代表作を挙げるとしたら「石の花」や「あっかんべぇ一休」となるでしょうが、私にとっての坂口尚という漫画家は良質のSF漫画を書く漫画家でありました。
高校生のころ読んだ「電飾の夜23:59発」がおそらく最初に読んだ坂口尚の漫画じゃないだろうかと思います。怖かった、という印象がずっと残っています。果てしない深淵を覗いてしまったという怖さでしょうか。
チクマ秀版社からSF作品集「月光シャワー」が出ました。
やはり怖かった。
収録された作品の中に「新世界」という話があります。
人類が滅び、人類のせいで全ての生き物も滅んだ未来の地球。滅ぶ前に作られた一台のロボットが百年の歳月をかけて地球を元通りにして地球上に生命を誕生させます。そして人間以外の生き物を復活させました。
そこでロボットは悩みます。人間を復活させればロボットの使命は終わるのだけれども、復活した人間はいずれまたこの世界を滅ぼしてしまうだろう。そこでロボットはこう考えます。
1946年5月5日生まれ、そして1995年12月22日、急性心不全により急逝。
代表作を挙げるとしたら「石の花」や「あっかんべぇ一休」となるでしょうが、私にとっての坂口尚という漫画家は良質のSF漫画を書く漫画家でありました。
高校生のころ読んだ「電飾の夜23:59発」がおそらく最初に読んだ坂口尚の漫画じゃないだろうかと思います。怖かった、という印象がずっと残っています。果てしない深淵を覗いてしまったという怖さでしょうか。
チクマ秀版社からSF作品集「月光シャワー」が出ました。
やはり怖かった。
収録された作品の中に「新世界」という話があります。
人類が滅び、人類のせいで全ての生き物も滅んだ未来の地球。滅ぶ前に作られた一台のロボットが百年の歳月をかけて地球を元通りにして地球上に生命を誕生させます。そして人間以外の生き物を復活させました。
そこでロボットは悩みます。人間を復活させればロボットの使命は終わるのだけれども、復活した人間はいずれまたこの世界を滅ぼしてしまうだろう。そこでロボットはこう考えます。
人間は目があるから嫉妬する。
人間は口があるから嘘をつく。
人間は耳があるから誤解する。
人間は鼻があるから疑う。
人間は手があるから火遊びをする。
人間は足があるから縄張りを広げる。
ロボットは人間を、生殖能力だけを残して目も耳も口も鼻も手も足もない丸いボールのような形で復活させます。
新しい世界において人間は、地に満ちて生めよ増やせよ。そしてただひたすら動植物の糧となるためにだけの存在となります。最後のコマでは一言「高貴タレ」。
いかがです?
私は安心しました、昔読んだ時に感じたあの感覚が、本にも、そして自分自身にもそのまま残っていたので。
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