ヤミナベ・ポリスのミイラ男

2006.03.02

ロン・グーラートの「ゴーストなんかこわくない」を買ったんですが、解説を読んでいたら過去に長編が一冊だけ翻訳出版されていたって書かれており、グーラートの長編なんて記憶にさっぱりなかったからちょっとびっくり。
しかもその本というのが「電脳麻薬ハンター」。なんじゃそりゃ、ってこれってカーク船長…もといウィリアム・シャトナーが書いたものだったはずなんだけど、ゴーストライターだったんですか。
そいうえば去年出た「ベストSF201」の中でグーラートとの共作らしいとは書かれていましたが、そうだったんですか。この本が出た時には見向きもしなかったんですが、そういうことはもっと早く言って欲しいものです。とはいうものの知っていたとしても読まなかっただろうなあ。
で、もっと早くといえば…。

ヤミナベ・ポリスのミイラ男

梶尾真治著

四六判があまりにも売れなかったので文庫化されなかったという話もある「ヤミナベ・ポリスのミイラ男」がとうとう文庫化されました。しかも横山えいじのイラストと漫画付きでです。カジシンファンとしてはうれしい限りです。リリカル梶尾真治にものたりなさを覚えた人にはお薦め。
横山えいじが乗り移ったのか、横山えいじがこの後を引き継いだのか。もう馬鹿らしくって最高です。特に第四話の「ミイラ男の花嫁の息子の逆襲」なんてタイトルと内容がどう一致するのか気になって読み進めていたら、ものすごい強引なこじつけ。しかしここまでくるとあまりにもすがすがしくって感動すら覚えます。タイトルと内容が一致しただけでここまで感動したのは久しぶりのことです。
それにしても、ここで吹原和彦がすでに登場していたとは、意外なところでスターシステムとなっていたんですね。ひょっとしたら気が付かなかっただけで、他の短編でも登場していたのかも知れません。
噂のキャプテン・パープル音頭を目にすることが出来てよかったよかった。