ロン・グーラート著 / 浅倉 久志訳
読み終えた後、見事なまでに何も残らないお話。強いていえばユーモアミステリになるのだろうけど、謎解きが主題でもなく、幽霊退治のお話のわりには退治する対象は幽霊以外であることも結構多く、魔法つかいと対決したり、地の精霊と対決したりと何でもありの世界に近いです。
全九話、どれも身も蓋もないような馬鹿馬鹿しい話ばかり。第一話は、祝祭日になると何故か象に変身してしまう男の話なんですが、第一話目からして幽霊退治の話ではありません。象に変身する魔法をかけた張本人でさえも悪意があったわけではなく、その理由というのが天啓があったからかけたというふざけた理由。しかもなんかそのとき神がかっていたからかけることが出来ちゃったといういいかげんさ。おまけに象になってしまう男でさえ、そうなってしまうことにそれほど深刻さが見られません。解決できなくっても、うまく折り合いをつけて生きていくから大丈夫だよといった気分です。
深刻さが無いといえば、この本の登場人物全員がそうです。主人公ですら本業は別にあり、幽霊退治は趣味で行っているくらいで必死ではありません。おまけに結婚してからは趣味の幽霊退治は廃業だ、といって全然乗り気ではないのです。
今の時期何故この本が出たのか不思議でもありますが、ロン・グーラート好きの浅倉久志氏のために翻訳権を取って、出したんじゃないかというような気にもなってきます。
全九話、どれも身も蓋もないような馬鹿馬鹿しい話ばかり。第一話は、祝祭日になると何故か象に変身してしまう男の話なんですが、第一話目からして幽霊退治の話ではありません。象に変身する魔法をかけた張本人でさえも悪意があったわけではなく、その理由というのが天啓があったからかけたというふざけた理由。しかもなんかそのとき神がかっていたからかけることが出来ちゃったといういいかげんさ。おまけに象になってしまう男でさえ、そうなってしまうことにそれほど深刻さが見られません。解決できなくっても、うまく折り合いをつけて生きていくから大丈夫だよといった気分です。
深刻さが無いといえば、この本の登場人物全員がそうです。主人公ですら本業は別にあり、幽霊退治は趣味で行っているくらいで必死ではありません。おまけに結婚してからは趣味の幽霊退治は廃業だ、といって全然乗り気ではないのです。
今の時期何故この本が出たのか不思議でもありますが、ロン・グーラート好きの浅倉久志氏のために翻訳権を取って、出したんじゃないかというような気にもなってきます。
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ゴーストなんかこわくない マックス・カーニイの事件簿
ロン グーラート, Ron Goulart, 浅倉 久志
ゴーストなんかこわくない―マックス・カーニイの事件簿
「ゴーストなんかこわくない マックス・カーニイの事件簿」
ロン・グーラート・著
扶桑社・出版/扶桑社ミステリ
原題は、"Ghost Breaker"です。
副