A.E.ヴァン・ヴォクト著 / 浅倉 久志訳
今更ヴァン・ヴォクトが楽しめるのかと心配だったけれども、多少ひっかかりはしたものの楽しめましたよ、いや安心。
三つの短編をヴァン・ヴォクト独自の製法で一つの長編にまとめ上げたって時点ですでに目眩がしそうなくらい素敵なんですが、それよりも、思考走査にたいしてIQ800相当の抵抗力だの、分速半光年の速度だの、二つの心を持つ二重思考能力者だの目眩がしそうな言葉のオンパレードが素晴らしすぎます。
思うに、ヴァン・ヴォクトの小説を楽しむ為にはヴァン・ヴォクト脳が必要で、ヴァン・ヴォクト脳は一度でもヴァン・ヴォクトの小説を読んで虜になってしまうと自動的に生成されるんじゃないだろうか。だからヴァン・ヴォクト脳ができあがってしまうと無条件にヴァン・ヴォクトの小説を楽しむことが出来る。
ってのは嘘だけど、まあそう思いたくもなります。
もっとも、ヴァン・ヴォクト脳を通さずに読むと、なんじゃこりゃっていうような噴飯ものの世界でもあります。だってIQ900あるような超人が「おおっ!」っと驚いたり、あっさりと騙されたりするような話なんですから。
この本の中で心理学が重要な武器となっているのは相変わらずで、これがなけりゃヴァン・ヴォクトじゃねえよと言いたいところなんだけれども、この本が書かれた時期はダイアネティクスにはまりだした時期でもあるので、諸手をあげて喜べないのが微妙なところです。
それにしても今更よくこんな本復刊させたもんだよ。うれしいけどさ。
三つの短編をヴァン・ヴォクト独自の製法で一つの長編にまとめ上げたって時点ですでに目眩がしそうなくらい素敵なんですが、それよりも、思考走査にたいしてIQ800相当の抵抗力だの、分速半光年の速度だの、二つの心を持つ二重思考能力者だの目眩がしそうな言葉のオンパレードが素晴らしすぎます。
思うに、ヴァン・ヴォクトの小説を楽しむ為にはヴァン・ヴォクト脳が必要で、ヴァン・ヴォクト脳は一度でもヴァン・ヴォクトの小説を読んで虜になってしまうと自動的に生成されるんじゃないだろうか。だからヴァン・ヴォクト脳ができあがってしまうと無条件にヴァン・ヴォクトの小説を楽しむことが出来る。
ってのは嘘だけど、まあそう思いたくもなります。
もっとも、ヴァン・ヴォクト脳を通さずに読むと、なんじゃこりゃっていうような噴飯ものの世界でもあります。だってIQ900あるような超人が「おおっ!」っと驚いたり、あっさりと騙されたりするような話なんですから。
この本の中で心理学が重要な武器となっているのは相変わらずで、これがなけりゃヴァン・ヴォクトじゃねえよと言いたいところなんだけれども、この本が書かれた時期はダイアネティクスにはまりだした時期でもあるので、諸手をあげて喜べないのが微妙なところです。
それにしても今更よくこんな本復刊させたもんだよ。うれしいけどさ。
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