チャールズ・ストロス著 / 金子 浩訳
あらすじを読んだ範囲ではこれって、ワイドスクリーンバロックじゃないのかって期待をしたんですが、読んでみると意外とおとなしい展開というかまともに物語が進んでいきます。
設定とかは過剰なまでに詰め込んではあるけれども、最初の方にどーんと展開されるだけで後はその範囲で事が突き進んでいくし、登場人物も異質な思考や奇行に走るわけでもなくワイドスクリーンバロックにみられるような狂気ってのが感じられません。
異論はあるだろうけど、ワイドスクリーンバロックには狂気が欠かせないと思っています。狂っているとしか思えない登場人物とか、発狂したかのようなプロットとか、はたまた作者自身が狂っているとか。
その代わりににあるのが笑い。艦隊の提督はボケ老人でいきなり想像妊娠をしていたり、しかも妊娠しているのは象の子供。そもそもフェスティヴァルという謎の存在が電話機をばらまいて、「私を楽しませてくれたら何でも望みをかなえてあげます」などという時点でふざけていますよ。
で、願い事として金のタマゴを産むガチョウをもらった人物などは、我慢できないほどの血便に悩まされ、見る見るうちに髪の毛が抜けはじめたりするのです。読んでいて、鉄腕アトムの体内には原子力機関が入っているってことを思い出しました。
さすがにモンティ・パイソンを産んだ国のSFだと思ったんですが、話運びが少しぎこちないというか自分には合わなくって、処女作だからまあ仕方ないのかも。後は、ナノテクが登場すると何でもありの世界になってしまうのも仕方ないことなのかなあ。
血わき肉おどるというよりも腹をかかえて大笑いのスペースオペラでした。といいたいところだけれども、もう少しぶっ飛んでいた方が自分には合っています。次回作には期待するけど。
設定とかは過剰なまでに詰め込んではあるけれども、最初の方にどーんと展開されるだけで後はその範囲で事が突き進んでいくし、登場人物も異質な思考や奇行に走るわけでもなくワイドスクリーンバロックにみられるような狂気ってのが感じられません。
異論はあるだろうけど、ワイドスクリーンバロックには狂気が欠かせないと思っています。狂っているとしか思えない登場人物とか、発狂したかのようなプロットとか、はたまた作者自身が狂っているとか。
その代わりににあるのが笑い。艦隊の提督はボケ老人でいきなり想像妊娠をしていたり、しかも妊娠しているのは象の子供。そもそもフェスティヴァルという謎の存在が電話機をばらまいて、「私を楽しませてくれたら何でも望みをかなえてあげます」などという時点でふざけていますよ。
で、願い事として金のタマゴを産むガチョウをもらった人物などは、我慢できないほどの血便に悩まされ、見る見るうちに髪の毛が抜けはじめたりするのです。読んでいて、鉄腕アトムの体内には原子力機関が入っているってことを思い出しました。
さすがにモンティ・パイソンを産んだ国のSFだと思ったんですが、話運びが少しぎこちないというか自分には合わなくって、処女作だからまあ仕方ないのかも。後は、ナノテクが登場すると何でもありの世界になってしまうのも仕方ないことなのかなあ。
血わき肉おどるというよりも腹をかかえて大笑いのスペースオペラでした。といいたいところだけれども、もう少しぶっ飛んでいた方が自分には合っています。次回作には期待するけど。
コメント