ドナルド・E.ウェストレイク著 / 木村 二郎訳
天才的な犯罪プランナーでありながら、たったひとつ「不運」であるというだけのせいで毎回とんでもない目にあわされてしまうドートマンダーの新作。
まあ、犯罪者なんだからとんでもない目にあわされたって構わないというのはごもっともなんだけど、そんな野暮なことはさておき、今回も不運続きですなあ。
そもそもドートマンダー初登場の「ホット・ロック」からして、アフリカ某国の宝石を何度も盗まなければいけない羽目になる始末で、この「何度も盗まなければならない」という部分が非常に面白かったものでした。
それはさておき、今回ドートマンダーの仲間となるのは「悪党たちのジャムセッション」「天から降ってきた泥棒」で登場したタイニー・バルチャー。手榴弾の安全ピンを抜いて片手に持ったままの家捜しシーンは笑えます。彼にかかったらどんな策略を張り巡らそうにも力業で吹っ飛ばされてしまいそうです。もちろんスタン・マーチとマーチのママももちろん登場で、スタン・マーチは相変わらず塩とビールだ。
今回はめずらしくというか天の助けもあって完全犯罪に成功するけれども、結局は大金を手にすることが出来なかったドートマンダー、目的の指輪は手に入らない代わりに次から次へと大金を手に入れてしまった「最高の悪運」といい、どこかでやはり不運につきまとわれているのです。
まあ、犯罪者なんだからとんでもない目にあわされたって構わないというのはごもっともなんだけど、そんな野暮なことはさておき、今回も不運続きですなあ。
そもそもドートマンダー初登場の「ホット・ロック」からして、アフリカ某国の宝石を何度も盗まなければいけない羽目になる始末で、この「何度も盗まなければならない」という部分が非常に面白かったものでした。
それはさておき、今回ドートマンダーの仲間となるのは「悪党たちのジャムセッション」「天から降ってきた泥棒」で登場したタイニー・バルチャー。手榴弾の安全ピンを抜いて片手に持ったままの家捜しシーンは笑えます。彼にかかったらどんな策略を張り巡らそうにも力業で吹っ飛ばされてしまいそうです。もちろんスタン・マーチとマーチのママももちろん登場で、スタン・マーチは相変わらず塩とビールだ。
今回はめずらしくというか天の助けもあって完全犯罪に成功するけれども、結局は大金を手にすることが出来なかったドートマンダー、目的の指輪は手に入らない代わりに次から次へと大金を手に入れてしまった「最高の悪運」といい、どこかでやはり不運につきまとわれているのです。
コメント
ウェストレイクの『バッド・ニュース』が出てたんですね!!
最近はウッドハウス・コレクションやユーモア文学傑作選にハマってしまい、大好きな作家であるウェストレイクのことはすっかり忘れてました・・・。2年前から未訳だった「Bad News」をチェックしてたのに、自分に喝を入れたいほど情けない(悲)。
さて、ケルプやマーチはドートマンダーでは常連ですが、今回はタイニーも登場なんですね。『最高の悪運』では仲間たちが勢ぞろいしてましたが大体は仲間の数人が登場しドタバタ劇を繰り広げており、このシリーズは最高です。考えただけで相変わらず不運につきまとわれてる新作が読みたくなってきました。忘れてた私に思い出させてくれてTakemanさんありがとうございます(笑)。
ウェストレイクはわりとコンスタント翻訳されるようになったので、ファンとしては喜ばしい限りなんですが、何故か七作目が翻訳されないままなんですよねえ。