伊坂 幸太郎著
「グラスホッパー」がどうも読後感が悪く、まあこういうこともあるもんだと思っていたら、次の「死神の精度」では出来の良い話はともかく出来の悪い話のほうが我慢できないほど出来が悪く、その結果「魔王」と「砂漠」は未読。「週末のフール」は設定に負けて読んだけれども、つまらなくはないけれども飛び抜けて良くもない。続編だからつまらなくはないだろうと思って読んだ「陽気なギャングの日常と襲撃」は読むんじゃなかったと後悔する状態。
世間での評価は下がってはいないのに自分の中での評価は右肩下がりで降下していくのは何故なんだろうと思いはじめていたところに、「重力ピエロ」が文庫化されました。何かに取り憑かれたかのように伊坂幸太郎の本をむさぼり読んでいたころに唯一未読のままだった作品です。不安もあったんですがなんにせよ読んでみることにしました。
そしたらですよ、これがべらぼうに面白い。これを書いていたころが伊坂幸太郎のピークだったんじゃないのかと思ったくらいなんだけど、いろいろなものを詰め込みすぎているような、肩に力が入りすぎているような感じでもある。要するに、まだまだ伸びて傑作はこれから書いてくれそうな予感が漂っている。
ああ、たぶん私はこの予感の漂っているころの伊坂幸太郎が紡ぐ話が好きだったのだ。
世間での評価は下がってはいないのに自分の中での評価は右肩下がりで降下していくのは何故なんだろうと思いはじめていたところに、「重力ピエロ」が文庫化されました。何かに取り憑かれたかのように伊坂幸太郎の本をむさぼり読んでいたころに唯一未読のままだった作品です。不安もあったんですがなんにせよ読んでみることにしました。
そしたらですよ、これがべらぼうに面白い。これを書いていたころが伊坂幸太郎のピークだったんじゃないのかと思ったくらいなんだけど、いろいろなものを詰め込みすぎているような、肩に力が入りすぎているような感じでもある。要するに、まだまだ伸びて傑作はこれから書いてくれそうな予感が漂っている。
ああ、たぶん私はこの予感の漂っているころの伊坂幸太郎が紡ぐ話が好きだったのだ。
コメント
伊坂幸太郎【重力ピエロ】
仙台の某書店で伊坂幸太郎氏を見かけたことがある。
私は文庫本を物色しながら、ちらりと隣の客を見て、「どこかで見たような顔」と思ったけど、そのときは思い出せなくて。
あとから思い出した。
あの人、伊坂幸太
妄想キャスティング――伊坂幸太郎【重力ピエロ】
【重力ピエロ】文庫化記念。
伊坂幸太郎5回目の直木賞ノミネート記念。
ダブル記念の妄想キャスティング。
遺伝子を扱う会社につとめている「泉水」(いずみ)には、小出恵介。
その弟の「春」には、