川島 誠著
「海辺でLSD」なんて題名つけて、過激だなあと思っていたら、LSDってロング・スロウ・ディスタンスのことでした。
それはともかく、川島誠の新作だあと思ったら、奥付を見たところ、書き下ろしが二編あるものの、1990年代中盤にあちらこちらの雑誌に掲載した短編を集めた物でした。しかし、読み始めて連作短編集だったことに気付いてびっくり。こんな断片的に掲載される物語を読まされる読者はたまったものじゃないだろうなあと思いながらも、川島誠ファンならば結局は赦してしまうだろうなあ。
「夏のこどもたち」などで顕著だった、まるで主人公がそばにいて耳元に直接話しかけてくるような文章は息を潜めていて、どちらかといえばスケッチ描写に近い感覚で、暑い夏に日に読むのに丁度いい物語でもあります。
主人公はランナーで、セックスも当然のごとく存在し、スペインの味付けまである。
題材的に見れば川島誠の集大成のように見えるのだけれども、そのように見えるだけであって、集大成でもなんでもない。川島誠初心者にはまったくもってお勧めできないのだけれども、清涼感さえ感じさせる川島誠のこの本は、暑い夏の日に読むのに最適だったりもするのであります。
って、もう秋の季節なんだけど、これを読んだのはまだ暑い盛りの日のことでした。
それはともかく、川島誠の新作だあと思ったら、奥付を見たところ、書き下ろしが二編あるものの、1990年代中盤にあちらこちらの雑誌に掲載した短編を集めた物でした。しかし、読み始めて連作短編集だったことに気付いてびっくり。こんな断片的に掲載される物語を読まされる読者はたまったものじゃないだろうなあと思いながらも、川島誠ファンならば結局は赦してしまうだろうなあ。
「夏のこどもたち」などで顕著だった、まるで主人公がそばにいて耳元に直接話しかけてくるような文章は息を潜めていて、どちらかといえばスケッチ描写に近い感覚で、暑い夏に日に読むのに丁度いい物語でもあります。
主人公はランナーで、セックスも当然のごとく存在し、スペインの味付けまである。
題材的に見れば川島誠の集大成のように見えるのだけれども、そのように見えるだけであって、集大成でもなんでもない。川島誠初心者にはまったくもってお勧めできないのだけれども、清涼感さえ感じさせる川島誠のこの本は、暑い夏の日に読むのに最適だったりもするのであります。
って、もう秋の季節なんだけど、これを読んだのはまだ暑い盛りの日のことでした。
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