マイケル・グルーバー〔著〕 / 田口 俊樹訳
マイケル・グルーバー〔著〕 / 田口 俊樹訳
出版された当時は見送りしていたんだけども、西洋版「ガタラの豚」だということを耳にして俄然読む気力が起こってしまう。
舞台は炎暑のマイアミ、苦悶の表情は全くみられない状態で妊婦が腸を摘出されて惨殺。しかも摘出された胎児は脳を取り除かれていた。
という凄惨な事件で幕を開けるのだけれども、意外とさばさばしている。というかサスペンス風味は拍子抜けするほど少ない。代わりにぶち込まれているのが「呪術」を物語内において成立させるためのさまざまな情報。
さらには人種差別問題から科学の問題やらと、そんなものまで入れる必要があるのかと思うくらいに知識と情報が過剰にぶち込まれている。そのおかげで文章からは炎暑のマイアミというものは全く感じられないのだけれども、非常に暑苦しい別の何かがひしひしと感じられる始末であります。
過剰なまでに注ぎ込まれた情報のおかげで「呪術」を成立させる為の方便はなかなか面白いものがあったのですが、逆に説明過剰すぎてそんな馬鹿なと思ってしまう部分も……。
まあそれはともかく、主人公の刑事が作中で言ったセリフが個人的にツボ。
舞台は炎暑のマイアミ、苦悶の表情は全くみられない状態で妊婦が腸を摘出されて惨殺。しかも摘出された胎児は脳を取り除かれていた。
という凄惨な事件で幕を開けるのだけれども、意外とさばさばしている。というかサスペンス風味は拍子抜けするほど少ない。代わりにぶち込まれているのが「呪術」を物語内において成立させるためのさまざまな情報。
さらには人種差別問題から科学の問題やらと、そんなものまで入れる必要があるのかと思うくらいに知識と情報が過剰にぶち込まれている。そのおかげで文章からは炎暑のマイアミというものは全く感じられないのだけれども、非常に暑苦しい別の何かがひしひしと感じられる始末であります。
過剰なまでに注ぎ込まれた情報のおかげで「呪術」を成立させる為の方便はなかなか面白いものがあったのですが、逆に説明過剰すぎてそんな馬鹿なと思ってしまう部分も……。
まあそれはともかく、主人公の刑事が作中で言ったセリフが個人的にツボ。
いい刑事と値打ちのない刑事のちがいは三つあるって。つまり、忍耐と忍耐と忍耐だって。
最近耳にした、ソフトエンジニアリングの3Kを思い出しました。
最近のソフトエンジニアリングの3Kは、
帰れない、帰れない、帰れない
なんでも三回繰り返されるとインパクトがでるものであります。
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