石持 浅海著
<対人地雷>シリーズとデビュー作の短編をまとめた著者初の短編集。
ジェフリー・ディーヴァーが短編においてもしっかりとどんでん返しを用意しているのと同様、短編においても石持浅海の持ち味はしっかりと存在しておりました。
「水の迷宮」のあたりから感じ始めた違和感というか、殺人という罪を犯しても法の裁きを受けない結末に持っていく話運びは、警察が介入できない特殊な状況設定と同様、この人のもう一つの持ち味と化していたのです。
そういうわけで今回も半分以上の話で、犯人が法の裁きを受けないで終わる結末となっています。といっても犯人がさらなる犯罪を犯す可能性を残して逃げ延びるという結末になるわけではありませんし、扱っている題材が題材だけにこういう形に収束させても納得できる形になっています。
最終話がミステリとしては物足りない部分があるものの、魅力的な謎といい、対人地雷という問題提起といい、シリーズ全体を通してみれば社会派と本格派のきれいな融合を果たしている作品です。
しかし巻末のデビュー作は驚いたというか、よくもまああんな状況設定を作り出したもんで、参りました。
ジェフリー・ディーヴァーが短編においてもしっかりとどんでん返しを用意しているのと同様、短編においても石持浅海の持ち味はしっかりと存在しておりました。
「水の迷宮」のあたりから感じ始めた違和感というか、殺人という罪を犯しても法の裁きを受けない結末に持っていく話運びは、警察が介入できない特殊な状況設定と同様、この人のもう一つの持ち味と化していたのです。
そういうわけで今回も半分以上の話で、犯人が法の裁きを受けないで終わる結末となっています。といっても犯人がさらなる犯罪を犯す可能性を残して逃げ延びるという結末になるわけではありませんし、扱っている題材が題材だけにこういう形に収束させても納得できる形になっています。
最終話がミステリとしては物足りない部分があるものの、魅力的な謎といい、対人地雷という問題提起といい、シリーズ全体を通してみれば社会派と本格派のきれいな融合を果たしている作品です。
しかし巻末のデビュー作は驚いたというか、よくもまああんな状況設定を作り出したもんで、参りました。
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