若島 正〔著〕
いわゆるブックガイド系の本というのは昔から好きだったのだけれども、最近はあまり読みたいという気が起こらなくなってしまった。
読書意欲が減退したからというわけでは無く、あまり必要性を感じなくなってしまったからだ。
ブックガイドを読んでも既読が多くなってしまったし、ウェブを検索すればだいたい用が足りる。SFとミステリに関して言えば、昔と比べて読んでもワクワクしなくなってしまったのだ。むしろそれ以外のジャンルの方がワクワクするくらいだ。
で、この本は未訳を中心としたものなので、紹介がミステリに偏っていてもワクワク感はあるだろうと思ったのだけれども、どうにもワクワクしない。
不惑の歳を迎えると、残りの時間でどのくらいの本が読めるのだろうかと、いわば保守的にまわってしまうので、未訳本が翻訳されるのを楽しみに待つという気が起こらなくなってしまうのだ。いつ翻訳されるのかもわからない本を待つよりも、今読める本を読んだ方が気分的には落ち着く。
洋書を読めばいいという考えもあるけれども、なにしろ日本語で書かれた本を読むだけでも時間が足りない……ということにしておこう。
そういうわけで、この本を読んで何が心にひびいたかといえば、紹介されている本の内容よりも、四十を越えるとハズレ本を読む時間がもったいないとか、トイレが貴重な読書時間だという筆者の言葉なのである。もっとも、筆者が凡作だと言っているマシスンの「奇術師の密室」を赦してしまう私はまだまだ危機感が足りないのかも知れない。
これだけはなんので少し内容にも触れておこう。
イエールジ・コジンスキーの話はなかなか面白く、その経歴に関して様々な憶測が流れていたことは知っていたけれども、英語で書いていたのではなくポーランド語で書いていたのは初耳。しかし作者の経歴が嘘に塗り固められていたとしても、書かれた本の価値は変わらないのである。
読書意欲が減退したからというわけでは無く、あまり必要性を感じなくなってしまったからだ。
ブックガイドを読んでも既読が多くなってしまったし、ウェブを検索すればだいたい用が足りる。SFとミステリに関して言えば、昔と比べて読んでもワクワクしなくなってしまったのだ。むしろそれ以外のジャンルの方がワクワクするくらいだ。
で、この本は未訳を中心としたものなので、紹介がミステリに偏っていてもワクワク感はあるだろうと思ったのだけれども、どうにもワクワクしない。
不惑の歳を迎えると、残りの時間でどのくらいの本が読めるのだろうかと、いわば保守的にまわってしまうので、未訳本が翻訳されるのを楽しみに待つという気が起こらなくなってしまうのだ。いつ翻訳されるのかもわからない本を待つよりも、今読める本を読んだ方が気分的には落ち着く。
洋書を読めばいいという考えもあるけれども、なにしろ日本語で書かれた本を読むだけでも時間が足りない……ということにしておこう。
そういうわけで、この本を読んで何が心にひびいたかといえば、紹介されている本の内容よりも、四十を越えるとハズレ本を読む時間がもったいないとか、トイレが貴重な読書時間だという筆者の言葉なのである。もっとも、筆者が凡作だと言っているマシスンの「奇術師の密室」を赦してしまう私はまだまだ危機感が足りないのかも知れない。
これだけはなんので少し内容にも触れておこう。
イエールジ・コジンスキーの話はなかなか面白く、その経歴に関して様々な憶測が流れていたことは知っていたけれども、英語で書いていたのではなくポーランド語で書いていたのは初耳。しかし作者の経歴が嘘に塗り固められていたとしても、書かれた本の価値は変わらないのである。
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