川端 裕人〔著〕
これはなんとも切なくなるお話です。
時代的には現代が舞台かと思っていたら読み始めていきなり仮面ライダーV3なんて言葉が飛び出してきて、いきなりノスタルジックなわけですよ。まあ小学生でV3となるとだいたい主人公と同じ時代を味わっていたわけで、シンクロ率が跳ね上がります。
それだけにその後の主人公の浮き沈みの激しい人生を読まされると何だか置いてきぼりを食らったような感じでシンクロ率が極端に低下させられてしまい、急にしらけはじめだします。そりゃ、事業で成功して世界的にも有名になり、一生かかっても使い切れない程の金持ちになったかと思えば、失敗し、借金を抱える身となって世捨て人同然の生活をする主人公なんですから極端すぎます。
まあ、このくらいのことをさせないと終盤の展開が意味をなさないので仕方ないのですが、なまじ主人公にシンクロしすぎたせいで中盤の展開についていけなくなってしまったのが残念。
で、成功と挫折の果てに少年時代の夢を取り戻し、星からの音を聴く主人公。夢を取り戻すといってもそれはパラボナアンテナで電波を拾い知的生命体からの信号があるかどうかを調べることであり、そしてそれさえも生きるための手段であり、知的生命体が見つかるとは思ってはいない。
ところが終盤、一定の法則を持った信号らしきものを発見する。それがどんな意味を持つのか作中でははっきりと書かれはしないのだけれども、主人公はその信号の意味を理解する。
「太陽系最後の日」を書いたアーサー・C・クラークに読ましてやりてぇと思いました。
途中の展開がまったくもって気に入らないんだけどもそれを吹き飛ばしてしまうようなラストの切なさと孤独感はお見事です。
時代的には現代が舞台かと思っていたら読み始めていきなり仮面ライダーV3なんて言葉が飛び出してきて、いきなりノスタルジックなわけですよ。まあ小学生でV3となるとだいたい主人公と同じ時代を味わっていたわけで、シンクロ率が跳ね上がります。
それだけにその後の主人公の浮き沈みの激しい人生を読まされると何だか置いてきぼりを食らったような感じでシンクロ率が極端に低下させられてしまい、急にしらけはじめだします。そりゃ、事業で成功して世界的にも有名になり、一生かかっても使い切れない程の金持ちになったかと思えば、失敗し、借金を抱える身となって世捨て人同然の生活をする主人公なんですから極端すぎます。
まあ、このくらいのことをさせないと終盤の展開が意味をなさないので仕方ないのですが、なまじ主人公にシンクロしすぎたせいで中盤の展開についていけなくなってしまったのが残念。
で、成功と挫折の果てに少年時代の夢を取り戻し、星からの音を聴く主人公。夢を取り戻すといってもそれはパラボナアンテナで電波を拾い知的生命体からの信号があるかどうかを調べることであり、そしてそれさえも生きるための手段であり、知的生命体が見つかるとは思ってはいない。
ところが終盤、一定の法則を持った信号らしきものを発見する。それがどんな意味を持つのか作中でははっきりと書かれはしないのだけれども、主人公はその信号の意味を理解する。
「太陽系最後の日」を書いたアーサー・C・クラークに読ましてやりてぇと思いました。
途中の展開がまったくもって気に入らないんだけどもそれを吹き飛ばしてしまうようなラストの切なさと孤独感はお見事です。
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