古川 日出男著
古川 日出男著
なるほどこれはカラスの物語だったわけですか。
前作の「アラビアの夜の種族」が、物語として抜群に面白かったのに対して、この作品は物語の部分が欠落している。タイトルが「サウンドトラック」であるのに対して、作中で撮られた映画は無声映画でありサウンドトラックレスだ。主人公の一人トウタには音楽という物が欠落している。
ある意味、物語という物が文章の速度に付いていけず置いてきぼりを食らったかのようでもある。
傾斜人とか遅刻ガールとか寮生かつらガールとか全身全霊ガールとか……、そういえば「二〇〇二年のスロウ・ボート」では包丁ガールが登場したけど、古川日出男って○○ガールが好きなのかな、いやまあ、ガールの嫌いな男なんてほとんどいないだろうけどもさ。って、そうじゃなくって、ようするに個々のガジェットは面白いのに物語の方はなんだか中途半端で、そんなところで終わっちゃうのという感じ。なのに読んでいる文章は面白いのだ。
「ベルカ、吠えないのか?」のようなボディブローのように効いてくる文章ではなく、どちらかといえば軽快、しかしガシガシと響いてくる。
前作の「アラビアの夜の種族」が、物語として抜群に面白かったのに対して、この作品は物語の部分が欠落している。タイトルが「サウンドトラック」であるのに対して、作中で撮られた映画は無声映画でありサウンドトラックレスだ。主人公の一人トウタには音楽という物が欠落している。
ある意味、物語という物が文章の速度に付いていけず置いてきぼりを食らったかのようでもある。
傾斜人とか遅刻ガールとか寮生かつらガールとか全身全霊ガールとか……、そういえば「二〇〇二年のスロウ・ボート」では包丁ガールが登場したけど、古川日出男って○○ガールが好きなのかな、いやまあ、ガールの嫌いな男なんてほとんどいないだろうけどもさ。って、そうじゃなくって、ようするに個々のガジェットは面白いのに物語の方はなんだか中途半端で、そんなところで終わっちゃうのという感じ。なのに読んでいる文章は面白いのだ。
「ベルカ、吠えないのか?」のようなボディブローのように効いてくる文章ではなく、どちらかといえば軽快、しかしガシガシと響いてくる。
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