小鷹 信光著
評論というよりもハードボイルドに捧げた半生記といった感じかな。なのでところどころ話が微妙に脱線したりする部分はご愛敬というというもの。
そもそも、日本で初めて「ハードボイルド」という言葉を使ったのは誰なのかという話から始まるのだ。誰が初めて「ハードボイルド」という言葉を創造したのかという話ではない。
ハードボイルド小説は好きなんだけれどもそこまで思い入れがない身としては、そんなこと、どうでもいいよと言いたくもなるわけで、序盤は正直読んでいてきついものがある。
しかしそれを乗り越えて1955年代以降の話になってくると俄然と面白くなりだすのだけれども、これもやはりこの年代の出版事情に興味があるからこそで、興味のないヒトニはさっぱり面白くないに違いない。
個人的にも都筑道夫に関する話題が思っていた以上に載っていたのでなおさらだったわけだけど、面白いのは1960年代から1970年代までの部分で、1980年代になってくるとちょっと失速してき始める。
1990年代以降となると、話の内容も断絶的で、膨大な引用もただ引用しているだけのような体裁となってくる。もちろんそれが悪いというわけではなく、ただ、未来への展望みたいなものが見えなくて少し寂しいだけなのだ。
しかし半生記なのでそれも仕方ないところ。
しかし、何よりも感心したというか凄いと思ったのは、自分の好きなものに対する非難とか否定的な意見とかがあっても、拒絶したりむやみやたらと反発したりしないで、そのまま受け止めている部分で、大人だなあと思った。
そもそも、日本で初めて「ハードボイルド」という言葉を使ったのは誰なのかという話から始まるのだ。誰が初めて「ハードボイルド」という言葉を創造したのかという話ではない。
ハードボイルド小説は好きなんだけれどもそこまで思い入れがない身としては、そんなこと、どうでもいいよと言いたくもなるわけで、序盤は正直読んでいてきついものがある。
しかしそれを乗り越えて1955年代以降の話になってくると俄然と面白くなりだすのだけれども、これもやはりこの年代の出版事情に興味があるからこそで、興味のないヒトニはさっぱり面白くないに違いない。
個人的にも都筑道夫に関する話題が思っていた以上に載っていたのでなおさらだったわけだけど、面白いのは1960年代から1970年代までの部分で、1980年代になってくるとちょっと失速してき始める。
1990年代以降となると、話の内容も断絶的で、膨大な引用もただ引用しているだけのような体裁となってくる。もちろんそれが悪いというわけではなく、ただ、未来への展望みたいなものが見えなくて少し寂しいだけなのだ。
しかし半生記なのでそれも仕方ないところ。
しかし、何よりも感心したというか凄いと思ったのは、自分の好きなものに対する非難とか否定的な意見とかがあっても、拒絶したりむやみやたらと反発したりしないで、そのまま受け止めている部分で、大人だなあと思った。
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