シュペルヴィエル著 / 永田 千奈訳
小学生の頃から本を読むのが好きでしたし、SF小説も好んで読んでいたのですが、SFを沼に例えるとすれば、まだそのころは沼の辺で戯れていた程度でした。
そんな私を沼の底まで一気に引きずり込んでしまった本が石川喬司の「SF・ミステリおもろ大百科」です。もっともこの本に出合わなかったとしても、別のルートから沼に引きずり込まれていたでしょうけども……。
地方の田舎に住んでいる身としては当時はこの本が唯一無二のガイドブックであり、この本に紹介されている本のなかで面白そうなものを片っ端から読みあさっていったものです。
で、「海に住む少女」もこの本の中で紹介されている話のひとつでありました。当時はこの話、入手困難で読みたくても読めない話だったのですが、最後の部分まで含めてあらすじが書かれており、まあ読むことができなくっても何となく読んだ気分になってしまって、それっきりこの本を探し出して読むという気持ちが薄れてしまっていたのであります。なので、光文社で復刊したときも全然思い出しませんでした。
フランスの宮沢賢治というのも何となくだけどうなずけるものがありますが、「海に住む少女」はレムの「ソラリス」だなあ。もっともこっちの方が先に書かれたんだけどもね。さらに言えば、これをホラーにしてしまえば、ダーレスのあの作品になるし、SF映画にすれば「禁断の惑星」になるか。まだまだありそうな気がするので、このネタだけでアンソロジーが組めそうなんだけど、読む方はたまったもんじゃないなあ。
なんにせよ積み残しにしたままだった宿題をようやく終わらせた気分です。いや積み残しの宿題はまだまだたくさんあるんだけどさ。
そんな私を沼の底まで一気に引きずり込んでしまった本が石川喬司の「SF・ミステリおもろ大百科」です。もっともこの本に出合わなかったとしても、別のルートから沼に引きずり込まれていたでしょうけども……。
地方の田舎に住んでいる身としては当時はこの本が唯一無二のガイドブックであり、この本に紹介されている本のなかで面白そうなものを片っ端から読みあさっていったものです。
で、「海に住む少女」もこの本の中で紹介されている話のひとつでありました。当時はこの話、入手困難で読みたくても読めない話だったのですが、最後の部分まで含めてあらすじが書かれており、まあ読むことができなくっても何となく読んだ気分になってしまって、それっきりこの本を探し出して読むという気持ちが薄れてしまっていたのであります。なので、光文社で復刊したときも全然思い出しませんでした。
フランスの宮沢賢治というのも何となくだけどうなずけるものがありますが、「海に住む少女」はレムの「ソラリス」だなあ。もっともこっちの方が先に書かれたんだけどもね。さらに言えば、これをホラーにしてしまえば、ダーレスのあの作品になるし、SF映画にすれば「禁断の惑星」になるか。まだまだありそうな気がするので、このネタだけでアンソロジーが組めそうなんだけど、読む方はたまったもんじゃないなあ。
なんにせよ積み残しにしたままだった宿題をようやく終わらせた気分です。いや積み残しの宿題はまだまだたくさんあるんだけどさ。
コメント
「SF・ミステリおもろ大百科」は、今読んでも、非常によくできたガイドですね。SFとミステリ両方を兼ねたガイド、というのもお得な感じでした。
『海に住む少女』は、ハヤカワ文庫版を古本屋で手に入れて読んだのですが、お気に入りの作品集になりました。
SFのネタとしては、今となってはそんなに斬新なものではないけれど、文章の魅力で読ませる作品ですね。
そうですねえ。「SF・ミステリおもろ大百科」は国内外のSFとミステリを紹介していたのでたしかにお得でしたねえ。
この本のせいでSFとミステリにどっぷりと浸かってしまう羽目になってしまったという点では罪作りな本でしたよ。