三崎 亜記著
ある日突然、主人公の住む町の広報でとなり町との戦争が告知される。しかしとなり町への行き来にはなんの支障もなく、実際に戦争が行われているという気配は全く感じられないのに、広報上での戦死者の数は少しずつ増えていく。
こんな出だしのあらすじから想像できる不条理な物語を期待していると、物語は想像していた方向とは違った方向へと向かって行ってしまう。
戦争の影というものが見えない状態のまま主人公は戦争に巻き込まれとある任務を任される事になるのだけれども、不条理な話を期待していた身にしてみると、ずるいやり方がなされている。要するに主人公の身の回りでは戦闘による殺人が行われていないだけで、実際には戦争行為によって人は死んでいるし、兵士の募集もなされている。
主人公があまり行動しないために戦闘現場に遭遇しないだけであって、それでいて見えない戦争だといわれても作者の作為があからさまに見えてしまうだけに、ずるいよなあ。だからといってつまらないというわけじゃあないし、ずるい方法をとっているから駄目だというわけでもなく、最後の方では戦争について考えさせられてしまっただけに何だか気にくわねぇんだよこれが。
こんな出だしのあらすじから想像できる不条理な物語を期待していると、物語は想像していた方向とは違った方向へと向かって行ってしまう。
戦争の影というものが見えない状態のまま主人公は戦争に巻き込まれとある任務を任される事になるのだけれども、不条理な話を期待していた身にしてみると、ずるいやり方がなされている。要するに主人公の身の回りでは戦闘による殺人が行われていないだけで、実際には戦争行為によって人は死んでいるし、兵士の募集もなされている。
主人公があまり行動しないために戦闘現場に遭遇しないだけであって、それでいて見えない戦争だといわれても作者の作為があからさまに見えてしまうだけに、ずるいよなあ。だからといってつまらないというわけじゃあないし、ずるい方法をとっているから駄目だというわけでもなく、最後の方では戦争について考えさせられてしまっただけに何だか気にくわねぇんだよこれが。
コメント