ジョン・スコルジー著 / 内田 昌之訳
ロバートといえば、シルバーヴァーグでもなく、シェクリイでもなく、ストールマンでもなく、ブロックでもなく、ハインラインだった時がありました。
SFを読み始めれば誰でも一度はどっぷりとはまると言われているのがアーサー・C・クラークですが、私の場合はハインラインだったのです。
まあ醒めるのもわりと早かったんですけど、はまっていた時期はロバートといえばハインライン一筋、他のロバートなんかは眼中にありませんでした。おかげで今になって、あのとき読んでおけば良かったと後悔しまくっていますが……。
今はもうそれほどハインライン至上主義ではなくなったのですが、それでも<21世紀版>宇宙の戦士などと書かれれば、何を差し置いてでも読まなければいけない義務感に駆られます。
で、読んでみると何かが違うわけですよ。
老人が兵士という設定はなかなかユニークではあるものの、思ったほど必然性はないでのす。まあ兵役期間が二年間で二年後の生存確率が半分以下という過酷な戦争という設定ですから、兵士にならなくっても生存確率はほとんど一緒というあたりはなるほどと思わされるんですけど、後半に登場するあの部隊さえあれば必要ないんじゃないかって気もします。あの部隊は人生経験さえ必要ないんですから。
というわけで、これが<21世紀版>宇宙の戦士だと……おととい来やがれ。と思ったんですが、いや……まあ……読んでいくと不思議と許せてしまうんですなあ、これが。
味方となる異星人もいるはずなんだけど、作中では敵対する異星人しか登場しない素敵な設定といい、突き詰めれば面白くなりそうなアイデアでさえ突き詰めずにさらりと受け流して、あくまで戦争物語にとどまっているあたり、実にすがすがしいのです。
そしてなにより、ハインラインに対する愛が見えてくるのがいいんですよ。
SFを読み始めれば誰でも一度はどっぷりとはまると言われているのがアーサー・C・クラークですが、私の場合はハインラインだったのです。
まあ醒めるのもわりと早かったんですけど、はまっていた時期はロバートといえばハインライン一筋、他のロバートなんかは眼中にありませんでした。おかげで今になって、あのとき読んでおけば良かったと後悔しまくっていますが……。
今はもうそれほどハインライン至上主義ではなくなったのですが、それでも<21世紀版>宇宙の戦士などと書かれれば、何を差し置いてでも読まなければいけない義務感に駆られます。
で、読んでみると何かが違うわけですよ。
老人が兵士という設定はなかなかユニークではあるものの、思ったほど必然性はないでのす。まあ兵役期間が二年間で二年後の生存確率が半分以下という過酷な戦争という設定ですから、兵士にならなくっても生存確率はほとんど一緒というあたりはなるほどと思わされるんですけど、後半に登場するあの部隊さえあれば必要ないんじゃないかって気もします。あの部隊は人生経験さえ必要ないんですから。
というわけで、これが<21世紀版>宇宙の戦士だと……おととい来やがれ。と思ったんですが、いや……まあ……読んでいくと不思議と許せてしまうんですなあ、これが。
味方となる異星人もいるはずなんだけど、作中では敵対する異星人しか登場しない素敵な設定といい、突き詰めれば面白くなりそうなアイデアでさえ突き詰めずにさらりと受け流して、あくまで戦争物語にとどまっているあたり、実にすがすがしいのです。
そしてなにより、ハインラインに対する愛が見えてくるのがいいんですよ。
コメント