昨日、家に帰ると東京創元社から封筒が届いていた。
これは、ひょっとして、「この本をお前にやるから、お前のブログで宣伝しやがれ」と東京創元社が献本をしてきたのではないかと、思いたくても思えないほどの小さな封筒であった。
もちろん、50ページほどの非常に薄い文庫本ならば折り曲げてむりやり詰め込むことも出来るかも知れないが、何が悲しくてそこまでの努力をしなければいけないのであろうか。
懸賞に応募した覚えはないが、キャプテン・フューチャー全集全巻ご購入の方への応募者全員プレゼントには応募した覚えがある。
というかここ最近、そろそろ届いても良いのではないのかと気になって仕方がなかったのである。
紀田順一郎によれば、「出す出すといってなかなか出さないのが東京創元社」である。しかも今回のプレゼント内容は鶴田謙二の書き下ろし+メッセージ・カード付だ。東京創元社+鶴田謙二という最凶の出さないコンビの組み合わせである。
夏の終わりに発送と書いてあったけど、夏っていつの夏だ、五年後か。もはや自分が生きているうちに届けば御の字だと思うほどにもなっていた。というのはちょっと言い過ぎだけど。
思い起こせば、かつて東京創元社がデュマレスト・サーガの刊行を行ったときにもデュマレスト・サーガ下敷きというものを応募者全員プレゼントとして行ったことがある。
石橋をたたいて渡る性格、絶対に勝つ勝負しかしない小心者の私は、デュマレスト・サーガに何の興味もなかったけれども、もちろん応募した。応募すれば必ずもらえるのである。
しかしその下敷きも、まだゴミの分別などという概念の無かった時代、燃えるゴミとして捨てられてしまい、おそらく地球にも人間にも優しくない存在となって大気中を漂ってしまった。ひょっとしたら今この文章を読んでいるあなたが吸っている空気にもその一部が含まれているかも知れない。ああ、いまあなたは私と一緒に私の想い出の一部を共有しているのである。
まあそれはともかく小心者の私は、未だにデュマレスト・サーガの最終巻が出ないのは下敷きだけもらったくせに本の方は読まなかった私にも少しは責任があるのかも知れないと、心を痛めるのであった。
話を元に戻そう。
なにはともあれ無事私の手元に届いたのである。ここで写真に撮って皆さんにお見せしても良いのであるが、なにしろ書き下ろしの一枚が異常にエロいのだ。もったいなくって見せてたまるかという気分になってくる。
それにいずれ『鶴田謙二画集』が刊行されるのであるからして、そちらの方で見ればいいのである。いつ出るのかはわからんけど。
で、普通ならばここで東京創元社の本の感想を書くのが仁義だと思うかも知れないが……。
- 著 ジョージ R.R.マーティン/
- 販売元/出版社 早川書房
- 発売日 2007-07
とうとう最終巻。といっても第二部なので、全然話は完結していないけど。
いよいよ首都キングスランディングにスタンニス・パラシオンの軍勢が迫り来るわけで、ティリオンが孤軍奮闘。
合戦となるとサー・タヴォスが活躍をするのだけれども、こちらはスタンニス・パラシオンの軍勢で、孤軍奮闘するティリオンにも肩入れしたいところだけれども、たまねぎ騎士ことサー・タヴォスにもがんばってもらいたいわけで、どちらが勝つのかハラハラドキドキしながら読んでいったらそう来ましたか。
しかし、マーティン先生、勝った方にも情け容赦がなくって、毎度の事ながらよくもまあこんなに酷い仕打ちを与え続けるというか考えつくなあ。
一方、北の壁の向こうではジョンが健気に任務を果たしているなあと思っていたら最後にとんでもない展開を迎えるし、サンサはなんだか一癖も二癖もある人物とおかしな仲にになりつつあるし、スタンニス・パラシオンが勝利を治めるかと思いきや、ティリオンの親父のタイウィン・ラニスターがいきなりやって来てキングスランディングを救ってしまうわ、第三部が気になる終わり方だよなあ。
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