めでたく再刊した『新顎十郎捕物帳』はやっぱり一巻のみで、どうせなら二巻もあわせて完全版として出してくれれば良かったのに残念だなあ。
おまけに解説の方も、著者のことばで言及されているからまだよかったものの、久生十蘭に全然言及してなくって、この書き方じゃあ顎十郎が都筑道夫のオリジナルキャラクターのように見えるじゃないか。
『硝子のハンマー』貴志祐介 角川文庫
『山口雅也の本格ミステリ・アンソロジー』山口雅也 角川文庫
『風の歌、星の口笛』村崎 友 角川文庫
『キノの旅(11)the Beautiful World』時雨沢恵一 電撃文庫
『泣かない女はいない』長嶋 有 河出文庫
『となりの宇宙人』半村 良 河出文庫
『螢』麻耶雄嵩 幻冬舎文庫
『背の目(上下)』道尾秀介 幻冬舎文庫
『暗礁(上下)』黒川博行 幻冬舎文庫
『最後の願い』光原百合 光文社文庫
『盗まれた街』ジャック・フィニイ ハヤカワ文庫SF
『時砂の王』小川一水 ハヤカワ文庫JA
『完全脱獄』ジャック・フィニイ ハヤカワ・ミステリ文庫
『ゴールデンエイジ(3)マスカレードの終焉』ジョン・C・ライト ハヤカワ文庫SF
『ようこそ女たちの王国へ』ウェン・スペンサー ハヤカワ文庫SF
『黄昏のベルリン』連城三紀彦 文春文庫
『新世界より(上下)』貴志祐介 講談社
『差し手の顔 脳男2(上下)』首藤瓜於 講談社
『ぶち猫 コックリル警部の事件簿』クリスチアナ・ブランド 論創社
『悦楽の園』木地雅映子 ジャイブ
『消失!』中西智明 講談社ノベルス
『私の男』桜庭一樹 文藝春秋
『メフィストの牢獄』マイケル・スレイド 文春文庫
『法月綸太郎の本格ミステリ・アンソロジー』に続いて今度は山口雅也によるアンソロジー。何が入っているかな。
選考委員の一人、坂東眞砂子が激怒してネタバレ選評をしたという『風の歌、星の口笛』が文庫化。SF者としては文庫化した以上は読むしかないだろうなあ。
河出文庫からは半村良のSF短編集。うーむ次々と長編が復刊されつつあるし『文藝別冊 半村良』が出たりと、再評価がされつつあるのかな。
幻冬舎文庫からは道尾秀介と黒川博行の文庫化。特に黒川博行の『暗礁』は<疫病神>シリーズなので楽しみです。
映画化されたおかげでジャック・フィニイの『盗まれた街』が復刊。ついでなのかどうかはわからないけど『完全脱獄』の方も復刊ということでうれしいなあ。
映画化のおかげというのならマシスンの『地球最後の男』もそのうち復刊されるかもしれない。
ようやくジョン・C・ライトの『ゴールデンエイジ』も最終巻。ここまで付き合ったんだから最後に凄い物を見せて欲しいものです。
ついでにウェン・スペンサーも出るようだけど、これって『ティンカー』の続編なのかなと思ったら『A Brother’s Price』の方らしい。
いきなりウィリアム・ブリテンの『ジョン・ディクスン・カーを読んだ男』が出て驚いた論創海外ミステリ、来月はクリスチアナ・ブランドとは、これまた驚き。
驚きといえば、『氷の海のガレオン』の木地雅映子の新作がとうとう出ます。
とうとうといえば、講談社ノベルスの10月の復刊で、とうとう中西智明の『消失!』が復刊。こいつが来月の目玉だなあと思っていたらなんと、『メフィストの牢獄』マイケル・スレイドだって。とうとう、七作目の『Burnt Bones』が出ますよ。
『斬首人の復讐』のあとがきでは八作目までの版権は取得済みだったとか書いてあったけど、九作目は今回の続編で、十作目は『髑髏島の惨劇』の続編、今度はホラー作家が殺されまくるという話らしいから、どんどん出して欲しいものだなあ。
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