遺跡の声

遺跡の声 (創元SF文庫 ほ 1-2)

  •  堀 晃/
  • 販売元/出版社 東京創元社
  • 発売日 2007-09-22

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かつてアスペクトノベルスの「宇宙SF傑作選」として一冊の本としてまとまったことがあった<宇宙遺跡調査員>シリーズなんだけど、この「宇宙SF傑作選」って後が続かなかったことを見ると、あまり売れなかったんだろうなあ。などと考えると、未だにこの本が我が家で積読本になったままでも何の不思議でもないような気がしてくるから不思議だ。
冷静に考えると、いや冷静にならなくっても、シリーズが続かなかったことと、積読の間に何の因果関係も無いことぐらいすぐにわかるのだけれども、しかし一冊の本が積読本になってしまうのには立派な理由など必要なく、どう考えても無関係なささいな出来事によって積読本になってしまうことなど日常茶飯事なのである。
まあ、しかし積読本になったままというのはちょっと気にはなっていたわけであるが、今回、新作を含んだかたちで復刊したことを考えると、今回の完全版を、作者の言葉によればこのシリーズが書かれることが99%無いとのことなので、読むために前回の本は積読のままだったのだと思えば、なかなか先見の明があるよなあなどと自己弁護するのであった。
しかし、遺跡の調査と言う設定上の理由による物もあるかも知れないけれども、『バビロニア・ウェーブ』といいこの本といい、宇宙での静謐・静寂さを感じさせる描写のすばらしさは感動的である。この静謐さを感じるためにだけでもこの本を読む価値があるといえよう。
もちろん、それだけがこの本の面白さではなく、惑星表面をとりまく論理素子なんていう面白い設定も登場する。
それにしてもデュアル文庫から出る予定だった『梅田地下オデッセイ』はどうなったんだろうか。

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