- 著 福田栄一
- 販売元/出版社 メディアファクトリー
- 発売日 2008-06-21
いつもの福田栄一の、いわゆる同時多発的にさまざまなトラブルが発生して片っ端からそれを解決して回るような話ではないので、それを期待するとがっかりするかもしれないのだが、多分、期待したまま読んでもがっかりしないだろうという気がする。
まあなんていうか、ほんわかとした感じで、難解な本やずしりと心に来るような本を読んだ後の箸休め的な本として丁度いい話なのだ。
そして、なによりも読んでいて心地良い。そして絶賛するような内容ではないけれども、かといって貶したくなるような話でもない。多分、読み終えた後で思わぬ拾い物したような、ちょっと得をした気分になれるはずだ。
解説がちょっと痛いというかネタとしてであれば構わないのだが、いやちょっとネタとしてもどうかと思う気もするんだけれども、まあそれさえ許せてしまえる気にもなるのはやはり福田栄一の物語の力なのかも知れない。
もっとも解説の人が本気だったらそれはそれで幸せになれるのであればまあいいかと思うので、結局それほど目くじらを立てるほどの事でもないか。
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