シャドー81

シャドー81 (ハヤカワ文庫 NV ネ 4-1)

  •  ルシアン・ネイハム
  • 販売元/出版社 早川書房
  • 発売日 2008-09

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ずっと積読状態で、しかも何処にしまい込んでしまったのかすらわからなくなってしまっていた状態だったので、復刊を期にようやく読むことがで来た。
何故、このような傑作を積読のままにしていたのかといえば、まあいつもの事ながら、買って手に入れたことで安心してさらには満足までしてしまったからで、特に新潮文庫版の表紙は、もう読まなくってもそれだけで満足してしまうような表紙だったのだ。
復刊した早川文庫版も新潮文庫版の表紙とほぼ同じ、解像度を高めただけなのだが、解像度が高くなったせいでちょっと残念な状態に。
表紙の話はさておき、何が起こるのかよくわからないまま話が進む第一部といい、事件が起こるのは200ページ過ぎてからというスローペースでありながらも全然古びていないし、退屈もさせない。
強いて難点をいえば、登場する戦闘機が高性能過ぎるという点で、可変翼+垂直離着陸という、いうなればトムキャットとハリアーを合わせた機体というのは確かにこのスペックでなければ成立しない物語なのだけれども、垂直離着陸が可能で航行時間が8時間を超えるというのはオーバーテクノロジー過ぎる。
まあしかし、犯人側のとんでもない要求といい、意外な犯人といい、いうなればこれはファンタジーであって、ここまでやられると痛快というしかほかなく、実に面白い物語だった。

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