オタバリの少年探偵たち

オタバリの少年探偵たち (岩波少年文庫 155)

  •  セシル・デイ・ルイス
  • 販売元/出版社 岩波書店
  • 発売日 2008-09

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ニコラス・ブレイクとしての方が有名なんだけれども、実をいうと『野獣死すべし』しか読んでいないというていたらく。
『メリー・ウィドウの航海』とか『死の殻』とか、積読のままなので何とかしないといけないなあとは思っているのだけれども、実行に移すことが出来ないのが悲しいところで、じわりじわりと積読本が増えていっている始末。
で、まあそれはそれとして、本名のセシル・デイ=ルイスのまま発表したのがこの『オタバリの少年探偵たち』。
少年向けのお話で、本格ミステリというわけではないのだけれども、そこはやはりセシル・デイ=ルイスなわけで、子供に媚びずにそれでいて男の子の魂をがっちりつかむような物語を紡ぎだしてくれている。
よく出来た子供向けの小説は、大人が読んでも楽しいと言われる。しかし、この本はよく出来すぎているが故に大人が読むと少しがっかりしてしまう。
物語を読み終えて本を置き、外へ飛び出してもそこは大人の世界であり、子供の世界ではないのである。外へ出ても子供の世界が待っている子供時代に読むからこそ、この本はいっそう楽しくなるのだ。

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