時の“風”に吹かれて

時の“風”に吹かれて (光文社文庫)

  •  梶尾 真治
  • 販売元/出版社 光文社
  • 発売日 2008-12-09

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やっぱりカジシンは短編だよなあという気持ちにさせられた一冊。
時間物は食傷気味だったのでどれだけバカSFが入っているのか期待をしていたんだけれども、その点ではかなり満足。
表題作はカジシンのリリカルな時間物だけど、「時の風」というアイデアそのものは新味なようでいて実のところは、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』などで使われた、過去の改変の結果が遅れてやってくるというものなのでさほど目新しいものではない。
むしろ「時縛の人」の方が時間ネタとしては面白いし、バカバカしさが素晴らしい。
しかしバカバカしさでいえば「柴山博士臨界超過!」「月下の決闘」「弁天銀座の悲劇」「声に出して読みたい事件」の四作品が最高。
「柴山博士臨界超過!」はバカバカしいアイデアを時系列をひねった構成でもって語るところが素敵なんだけれども、何のひねりもなくひたすらバカバカしさ一直線の「月下の決闘」が感動的なまでにバカバカしくって素晴らしい。
リリカルな時間物なんて五年に一度くらいでいいのでこういう話をどんどん書いてくれると楽しいんだけどなあ。

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