経過報告44

10/18

昨日のことがあったので、妻の面会は気が重い。
だからといって行かないというわけにはいかない。特に今日は何かを持っていかなければいけないというわけではないが、行ける時には行く必要がある。妻からすれば来てもらう以外、私と話をする手段は無いのだ。少しでも会話をすることが理解しあう為には必要ななのである。
が、そんな心配をよそに、妻は穏やかだった。
閉鎖病棟という自分の意志では出ることが出来ない場所にいるとおとなしくなってしまうのかもしれない。ずっとこんな感じの妻だったならば、入院しっぱなしでもいいなあなどと思ってしまうのだが、そういうわけにはいかない。
いろいろと妻は誤解をしていたようだ。特に入院に関しては、私に勝手に入れられたと思いこんでいて、実際のところそうなのだが、医療保護入院ではなく、任意入院をしていたならば自分の意志で退院できたことを初めて知ったようだった。無論私だって統合失調症に関する本を読んで初めて知ったのだが、あのとき、最初に任意入院を勧められたときに自分がサインをしていたのであれば、好きなときに、といっても完全ではないけれども、退院出来たことを少し後悔している、また、主治医が最初にその方向で進めてくれたことを知って、悪い人ではないと再認識してくれた。厳密に言えば相変わらず誤解したままの部分もあるのだが、そこはあえて訂正しないでおく。
退院しても薬を飲み続けなければいけない事に関しては不思議と理解をしてくれている。
あれほど薬に関して偏見をもっていたのにこの変化はいったい何なんだろう。
私としてはありがたいのだが、素直に信じられないでいる。
薬を飲むことで幻聴が消えたことが一番の原因なのかもしれない。
しかし、薬はあくまで補助的な物でしかない。めだった副作用が出ていなければあまり気にしなくてもいいかもしれないが、遅発性ジスキネジアの心配はしなければいけない。
妻の実家当てに、妻の病気に関してどのように考え、どのようにするつもりなのかを問いただす手紙を書く。
ネットで統合失調症の患者の幻覚や幻聴を疑似体験したという人の話があったので、調べてみたところ、「統合失調症の治療 理解・援助・予防の新たな視点」という本の付録として疑似体験出来るCDがついていることをしる。疑似体験の機材の貸し出しも行っているようなのだが、私の地元でそのようなことを行っていいるのかわからないので、とりあえず本を注文してみる事にする。

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