座談会が面白い。
それは鏡明のスタンスが一貫していて、なおかつ自分自身のスタンスがけっして主流ではない部分があることを自覚しているので、読んでいて信頼できるからだ。あと、どこかなんだか嫌そうに語る部分が何となく好きだ。
しかし、『華竜の宮』を読み終えて、獣舟の設定の部分は必要なかったんじゃないだろうかと思ったのだが、そう思うのは自分だけだろうと思っていたが、鏡明も同じように感じていたことを思うと、わたしが鏡明を信頼できると感じるのは、根底の部分で鏡明と同じ考え方をしているからかもしれない。
次に楽しみなのが各社の隠し球で、相変わらず国書刊行会のラインナップが凄すぎる。もっとも去年も一昨年もそうだったので、蓋を開けてみれば、がっかりな情況になるのはわかっているけれども、あきらめずに待ち続けます。しかし、国書刊行会はともかくとして、河出書房新社のヤングとコニイは今年あたりはそろそろ出て欲しいと思う。
しかし、他の出版社だった、出すと言っておきながら未だに出ていないどころか出る予定すらなくなってしまったものもあったりするので、とりあえず予定は予定で、面白い本がでてくれればいいのだと思うようにしてみよう。
ミステリ方面の『このミス』系の本は読まなくなったのに対して、『SFが読みたい』は相変わらず読んでいるのは、SFが好きだからなのか、それともSFに関してはまだこういうベスト集計物に興味を失っていないからなのかわからないのだが、『SFが読みたい』いつの日か読まなくなる日が来るかも知れないと、ふと思った。
で、読まなくなる日が来ても、それはそれで構わないかと思った事に対してそれほど寂しいと感じなかったことに少し驚いた。
たぶん、それは、『このミス』を読まなくなったからといってミステリを全く読まなくなったかというとそうでもないからで、それはSFに関しても同じなんだろう。
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