妻が病気になって以来、もし、避難生活を強いられるような地震が起きたとき、どうなるかということはたびたび考えていた。
そのとき、わたしが案じるのは妻のことだけである。
わたしが妻と離ればなれになって避難せざるを得ない情況に陥る確率は約35%である。
妻は、現在も治療と再発防止のために服薬をしている。しかし、妻は好き好んで服薬しているわけではない。なので妻が一人で避難せざるを得ない情況になったとき、薬を持って避難するかどうかは非常に怪しい。
仮に、薬を持って避難したとした場合、薬の備蓄は最大で一ヶ月と一週間、最小で、一週間だ。
服薬しなければ死に至るというわけではない。しかし、統合失調症という病はストレスに極端に弱くなる病である。
震災という、常人ですら極度にストレスを受ける状況下において、服薬出来なくなる状態というのは再発のリスクが高くなることを意味する。そもそも断薬というのは医師との連携の元で行われなくてはいけないもので、連携の取れない状態での断薬がどのような情況におちいるのかは神のみぞ知る。
再発した場合、どのような妻が状態になるのか不確定だが、避難所での生活はほぼ不可能になると覚悟しておいた方がいいだろうと思っている。では避難所を出てどこに避難するか。
病院へつれていくという選択肢はあるが、それは最後の手段だ。妻のとの信頼関係が決定的に壊れてしまう覚悟の上の決断となる。
最悪の情況を想定して考えると、今のわたしと妻の現状というのは、どう考えても詰んでいる情況である。
が、最悪の情況までいかなければ、薬の調達を自力で行うことは不可能ではない。避難所での生活が困難になったとしてもまだ手は残っている。
だから、そんなに悩んでいるわけではない。
自分が出来る何かがあるのであればそれ以上に悩む事など無い。目の前にある自分がやらなければいけないことをすればいいだけだ。そして、自分に出来る何かが無くなってしまった時に悩めばいい。
今回の東北地方太平洋沖地震で、被災地の精神病院の情況は以下のような情況である。
http://assertivecommunitytreatment.jp/ph/
こうしてURLを記述して、手助け出来る人の目に留まるようにする事以外、私が出来ることは何もない。
今月は読みたいと思う新刊が少ないので読みたいと思っていた古書を買いあさったり積読本を消化していたら、チェック漏れしていたものや、表紙をみて急に興味が出た本などがでてきて、一気に積読が増えてしまった。
村田沙耶香の『マウス』などは表紙を見て気になって買ってしまった一冊だ。自分の直感が、この本は面白いとささやいたのだが、果たしてどうだろうか。
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