『硝子の暗殺者』ジョー・ゴアス

アメリカ大統領の元に暗殺を予告する手紙が届く。
暗殺を阻止するために対策チームが動き出すのだが、そこで白羽の矢が当たったのが、元スナイパーで今は引退してケニアで野生動物の保護活動をしているソーンという男。
暗殺を目論む人間が誰であるのかまでは特定できたのだが、その暗殺者が何処にいるのかまではわからない。そこで暗殺者の経歴とほぼ同一の経歴を持つソーンに、自分なら何時、何処で大統領暗殺を目論むかを考えさせ、暗殺者の思考をシミュレートさせることによって暗殺を防ごうとする。
と、そこまでならばそれほど珍しくもない話なのだが、主人公が暗殺者の過去を探り、そしてその行動に疑問を抱き始めたところから面白い展開をし始める。
ネタバレしないように伏せ字にしておくが、アメリカ大統領が○○○で○○されてしまうのにはちょっとばかり驚いた。冒険小説はそれほど詳しくはないけれども、こういう結末になるのはけっこう珍しい気もする。私はこの展開に驚いた。
まあ、ジョー・ゴアスファンのための小説という感じでもあり、追悼目的で翻訳された感じでもあるので、読みたいという人は勝手に読むだろうし、読みたくない人は読まなくても別に損はしないだろう。

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