『S-Fマガジン 2011年 09月号』

今月号のSFマガジンは「SFスタンダード100ガイド・PART I」と「サミュエル・R・ディレーニー特集」の二本立てだったので久しぶりに購入。そしたらコードウェイナー・スミスの「アルファ・ラルファ大通り」が収録されていて驚いた。
「SFスタンダード100ガイド」の方は前半ということで解説は50作品のみだがリストの方は掲載されているのでどんな作品が選ばれているかはこの一冊だけでわかる。
一通り眺めてみると、定番だなあと思う作品は網羅されている反面、レムは『ソラリスの陽のもとに』ではなく『完全な真空』が選ばれていたりと思ったら『ソラリスの陽のもとに』はしっかりとありました。何で見過ごしてしまったんだろう、バラードは『クラッシュ』だったり、ディックやヴォネガットのように複数の作品が選ばれている作家がいたりとひねりがある。
まあこれはこれで良いセレクトだなあと思う反面、何か物足りないものを感じた。しかし、リストを眺めても入るべき作品ばかりで、これは入れるべきじゃないだろうと思う物は見あたらない。まあ他人が選ぶ選択だから仕方ないじゃないかということで納得しかけたのだが、そこでふと気がついた。
ジャック・ヴァンスが入っていない。
<魔王子>シリーズくらい入っていてもいいだろう。
と思ったが、今回は「SFスタンダード」だ。ジャック・ヴァンスはスタンダードじゃなくてもいいかという気もした。
そろそろ<魔王子>シリーズの三作目を再読しないといけないなあと思いつつ、「アルファ・ラルファ大通り」を再読する。
再読したら、あまり面白くなかったってことになったら嫌だなと思いつつ恐る恐る読んでみたけれども、再読してもやっぱり面白かったので安心した。この非情なまでの突き放しっぷりがいいな。
それはそうと、夢枕獏の連載はタイポグラフィックだったので驚いた。全然気にしていなかったけれども、今回だけだったのかな。
下巻の途中で止まったままの『ダールグレン』を読み終えなければいけない。

コメント

  1. 通りすがり より:

    『ソラリスの陽のもとに』も入っています。

  2. Takeman より:

    ご指摘ありがとうございます。

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