『本の音』堀江敏幸

  • 著: 堀江 敏幸
  • 販売元/出版社: 中央公論新社
  • 発売日: 2011/10/22

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僕はこのブログで本の感想なぞをだらだらと書き連ねているのだけれども、その中であらすじというのをほとんど書かない。その理由はというと、本の内容を完結にあらすじとしてまとめるのが面倒だからに他ならない。そもそもブログというのはネットに接続して見る物なので、ちょっとばかりネットを検索すれば対象となる本の内容を要約したサイトなど簡単に見つかるし、僕よりも的確に要約してくれているサイトは数多くある。
この本の中で堀江敏幸も、本の内容を要約するのは力量を試されると書いてあって、やっぱりそうだよなあと思った。
文庫で290ページ程度、84冊の本について語られているので、一冊に割かれるページ数は3ページ程度と分量はそれほど多くない。それでいて堀江敏幸は簡素ながらも端的にそれぞれの本について語っていく。
それにしても、悔しいほど題名が素晴らしい。
だって『本の音』なのだ。
実際に本から音が流れてくることなどは無いのだけれども、だけど、本からこぼれてくる音があるということはよくわかる。あらゆる書物からは感じ取ることができる音があるのだ。
もちろん、『本の音』という題名には、作者の読書録としての「本ノート」という意味もこめられているわけで、この本を作者の読書録として読むだけでもかまわないけれども、作者自身による本の読み方もしくは聴き方の教えを請う本でもあるのだ。
来年は本の音に耳を傾けるような読み方をしてみたいものです。

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