『NOVA7』書き下ろし日本SFコレクション

  • 販売元/出版社: 河出書房新社
  • 発売日: 2012/3/3

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『NOVA5』の「スペース金融道」が評判良かったらしく、その続編「スペース地獄篇」が登場。
今回はコンピュータ内の仮想空間に生息する人工生命体に対しての取立てという面白い設定。前作に比べるとコメディ要素が減っているのがちょっと残念。
谷甲州も引き続き<宇宙土木>シリーズ。事故が起こったときの現場における技術者同士のやりとりというのは、技術という言語を使ったコミュニケーションなんだよねえ。
増田俊也と小川一水はバカSFなんだけれども、ばかばかしくってもどこかまじめな小川一水に比べると突き抜けた増田俊也の方が好きだ。
藤田雅矢の「植物標本集」は「冬至草」などの石黒達昌っぽい感じで個人的には一番好き。こういった感じで架空の植物シリーズを書いてくれないものかな。
「リンナチューン」は言うなれば、亡くなった人のブログを勝手に更新し続けるというような話。SFにする必要があるのかといえば少し疑問に思ってしまうけれども・・・・・・
自我を持つにいたったロボットがどういう行動を起こすのかという話の「サムライ・ポテト」は、予想外の着地地点に着地して、その結末に思わずホロリとしてしまった。
今回は結構バラエティにとんだ内容だった感じがする。

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