『KEYMAN』わらいなく

  • 著: わらいなく
  • 販売元/出版社: 徳間書店
  • 発売日: 2011/11/30

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雑誌が休刊となる場合、たいていの場合はそれは廃刊と同意義で、復刊することなど無い場合が多いのだが、徳間書店の場合は休刊となっても復刊する確率が高い気がする。
徳間書店の漫画雑誌『リュウ』もそのひとつで、1986年に休刊して2006年9月に復刊し、2011年8月号でまた休刊したのだが、2012年3月に再び復刊した。
もっとも休刊中それまで連載されていた漫画はWebコミックとして掲載されつづけていたので、休刊と同時に続きを読むことができなくなるということはほとんど無かったので、読者としては特に心配することもなかったわけだ。
わらいなくの『KEYMAN』もその中のひとつで、休刊になったときには心配したが、連載が続いたことで安心した。
その世界は人間と獣人が共存している世界。その世界が僕たちの世界ともうひとつ異なっているのはその世界には超人がいて、街の平和を守るために日々悪と戦っているという事だ。
しかし、物語の主人公はこの超人たちではない。その世界にも警察組織はあり、警官たちも街の平和のために活動をしている。そして主人公はその街の刑事だ。
そんなある日、超人であるKEYMANが何者かに殺されるという事件が起こる。不死身の肉体を持つ超人を誰が殺したのか。
アメコミ調の絵柄は癖があるが、うまいことローカライズされているのでそれほど気にはならない。むしろアメコミが好きな人ならば十分に満足できるはずだ。
アラン・ムーア原作の『ウォッチメン』はヒーロー側から見た物語であるのに対して、この、ヒーローが殺されるという展開はヒーローではない側から見た物語という趣もある。
何よりも比較的絵柄が安定していて、絵に勢いがあるのが読んでいて楽しい。

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