『秘密の武器』コルタサル 岩波文庫
『空想オルガン』初野晴 角川文庫
『NOVA(8)』大森望編 河出文庫
『密室殺人ゲーム2.0』歌野晶午 講談社文庫
『狐憑きの娘 浪人左門あやかし指南』輪渡颯介 講談社文庫
『失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選』デュレンマット 光文社古典新訳文庫
『蘆屋家の崩壊』津原泰水 ちくま文庫
『ピカルディの薔薇』津原泰水 ちくま文庫
『完全・犯罪』小林泰三 創元推理文庫
『OUT OF CONTROL』冲方丁 ハヤカワ文庫JA
『三人の逞しい女』マリー・ンディアイ 早川書房
『THE FUTURE IS JAPANESE』伊藤計劃+円城塔+小川一水・他 早川書房
『カラット探偵事務所の事件簿(2)(仮)』乾くるみ PHP文芸文庫
『爆撃聖徳太子(仮)』町井登志夫 PHP文芸文庫
『リバース(仮)』北國浩二 PHP文芸文庫
『リッジウェイズ・ウーマン(仮)』リチャード・ニーリィ 扶桑社ミステリー
『泡坂妻夫引退公演』泡坂妻夫 東京創元社
『ぼくらは都市を愛していた』神林長平 朝日新聞出版
コルタサルの『秘密の武器』は今月出る予定の『遊戯の終わり』に続いて連続で二冊出る。岩波文庫がこういうことをするとは思わなかった。
『退出ゲーム』から始まった初野晴の<ハルチカ>シリーズの第三弾が文庫化。高レベルで安定しているシリーズなので安心して読むことが出来る。
光文社古典新訳文庫からはフリードリッヒ・デュレンマットの傑作選が登場。サイトの紹介文を見ると、
地球の中心へと驀進する通勤列車……痛烈な皮肉と警告に満ちた「トンネル」、粛正の恐怖に支配された会議室で政治局の面々が決死の心理戦を繰り広げる「失脚」など
と、ちょっと面白そうな内容だ。
ちくま文庫から津原泰水の『蘆屋家の崩壊』が出るので意外だなと思ったら、続編の『ピカルディの薔薇』も一緒に文庫化。
冲方丁の『OUT OF CONTROL』はどうやら短編集で、『天地明察』の原型短篇「日本改暦事情」も収録される模様。
マリー・ンディアイはいつか読んでみたいと思いつつも、きっかけがなくってそのままになっている。この機会に読んでみようかな。
『THE FUTURE IS JAPANESE』は日米13人の作家によるアンソロジー。日本側が、伊藤計劃、円城塔、小川一水、菊地秀行、飛浩隆の五名、アメリカ側はPat Cadigan,Ken Liu,David Moles,Felicity Savage,Ekaterina Sedia,Bruce Sterling,Rachel Swirsky,Catherynne M. Valenteの八名。伊藤計劃は未読の短編があるわけでもないだろうからもはやこういったアンソロジーに含める必要も無い気もするが、気になるのは菊地秀行だ。いったいどんな話を書いているんだろうか。
PHP文芸文庫からは乾くるみの『カラット探偵事務所の事件簿』の第二弾、さらには町井登志夫の快作『爆撃聖徳太子』と北國浩二の『リバース(仮)』が文庫化。北國浩二の『リバース』は単行本の時の帯で乾くるみが『完璧』と絶賛していたものだ。
扶桑社からはリチャード・ニーリィが出る。この機会にリチャード・ニーリィも読むとしようかな。
泡坂妻夫の『泡坂妻夫引退公演』は内容盛りだくさんなおかげで、4,830円。ちょっと高いな。
意外なのは早川書房ではなく、朝日新聞出版から出る神林長平の新作だ。これは「いま集合的無意識を、」以降の神林長平の回答になるのだろうか。神林長平がどれだけ力強い物語を書いたのか気になる。
コメント