『SFが読みたい! 2013年版』

  • 著: SFマガジン編集部
  • 販売元/出版社: 早川書房
  • 発売日: 2013/2/8

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ランキングに入った作品に関してはまあ、半分くらいは読んだかなといったところで、平年通り。
国内作品に関していえば、『ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上1』が14位に入っていたのが笑えた。
国外作品ではハンヌ・ライアニエミの『量子怪盗』が3位というのがちょっと意外だった。もっとも、ランキング集計の結果なので、それなりに評価されていれば上位に入るのは当然なんだけどもね。
この手の本で大事なのは未読で面白そうな本を見つけることで、気になったのは樋口明雄の『標高二八〇〇米』とダニエル・L・エヴェレットの『ピダハン―― 「言語本能」を超える文化と世界観』の二冊。
前者はSFとホラー系の短編集だけれども、アウトドアホラーというところが気になる作品。後者は右/左の概念や、数の概念、色の名前はおろか神も、創世神話もない文化を持つ民族のノンフィクション。みすず書房なので値段が高いのがちょっと難点。
そして毎回楽しみなのは各社の今年の予定。
国書刊行会が去年に比べてパワーダウンしたけれども、そもそも去年の予定通り出たものはほんのわずかだったことを思えば、今回のほうがより確実性が高いのかもしれない。
早川書房と東京創元社はいつも通りで、面白そうな本が出るのだけれども、河出書房新社のラインナップがなかなな凄い。後は、日本SF作家クラブが50周年ということで各社からいろいろと出そうな感じ。
ちなみに僕がベスト4を選ぶとすれば順位なしでこんな感じ。
あくまで今の段階で、読んだ時に感じた印象が強く残り続けている作品を選んでみた。国内に関してはSFの境界線付近の作品が多い。
○国内編
・『終末の鳥人間』雀野 日名子
・『生者の行進』石野 晶
・『灯籠』うえむらちか
・『眉村卓コレクション異世界篇I ぬばたまの…』眉村卓
○国外編
・『スーパーマン:レッド・サン』マーク・ミラー, デイブ・ジョンソン, キリアン・プランケット
・『極北』マーセル・セロー
・『第六ポンプ』パオロ・バチガルピ
・『時の鳥を求めて』レジス・ロワゼル、セルジュ・ル・タンドル
で、五番目にその時の気分で『屍者の帝国』とか『ぼくらは都市を愛していた』とか『連環宇宙』とか『サイバラバード・デイズ』とかが入る感じだ。

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