『今夜は昨日の星が降る』柴谷けん

  • 著: 柴谷 けん
  • 販売元/出版社: 宝島社
  • 発売日: 2013/1/21

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第2回『このマンガがすごい! 』大賞最優秀賞を受賞した柴谷けんの新作。
しかし、あいにくと僕は『このマンガがすごい! 』大賞というものがあったことも知らなかったし、柴谷けんの受賞作である前作も読んでいない。
受賞したくらいなのだから一定水準の面白さというものはあるだろうけれども、今後もこの作家を追いかけていくかどうかは未定だ。
と、こんなことを書くと、この漫画がつまらなかったかのようにも見えるが、そんなことはなく、少なくともこの漫画に関しては面白かった。
全部で四つのエピソードからなる連作長編、といっても170ページほどの分量なので長編といいきれるかというと微妙なところだけれども、一見するとなんのつながりもなさそうな四つのエピソードは、登場人物の一部が重なり、先のエピソードで描かれた物語が次のエピソードでは別の人物の視点で描かれ、それが読者の予想を覆すような変化であり、そうしてそれぞれのエピソードで描かれている物語が大きな物語の一部として、いわば、ジグソーパズルのピースが一つ一つ綺麗にはまり、全体の絵が見えてくる終盤、作者が企てた物語の巧妙さに、ああ、面白いマンガを読んだと満足することができる。

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