だんだんとSFの部分におけるワクワクするような仕掛けの部分が少なくなってきている感じだ。もっともそのあたりも含めて、サブタイトルに「課外活動」という言葉が付いているのだろうから、これはこれでしかたのないことかもしれない。この「課外活動」という言葉通り、いずれ本来の活動に対する物語が描かれるであろうことを期待したいところだ。
とはいうものの、今回はわりと物語の構造的にバランスがいいようにも思える。なにがバランスがいいのかというと、ようするに主人公である穂瑞沙羅華自身の問題における成長の部分がメインとなる物語と比較して表裏一体となるような構造であり、その配置加減がちょうどいいバランスでもって描かれて、そして穂瑞沙羅華自身自身が精神的に成長しているように見えるのだ。もっとも相棒であるワタさんのほうは精神的には全然成長していないのだが、こちらはしかたがない。
しかし、一貫して作者の物語の作り方は同じで、このまま方向性を変えずにすすむと、やはりいずれ手詰まりになってしまうわけで、そろそろ違う物語を見せてほしいという気持ちもある。
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