『僕だけがいない街 1』三部けい

  • 著: 三部 けい
  • 販売元/出版社: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2013/1/25

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主人公は売れない28歳の漫画家。ピザのデリバリーのアルバイトをして糊口をしのいでいる。
ただ、彼が他の人間と異なっていたのは、彼の周りでなにか誰かが不幸な目にあったとき、彼自身が数十分ほど過去にタイムスリップしてしまう能力というか不思議な現象に見舞われる人間だったということだ。
そして過去にタイムスリップしてしまうのは一度っきりではない。彼が原因となる不幸な事故または事件を阻止できない限り、延々と時間のループの中に取り込まれてしまうのだ。
その一方で、彼の子供時代に起こったある殺人事件の顛末が少しずつ明らかになり、その事件の犯人は捕まったものの、実は冤罪で、真犯人は別にいるのではないだろうかという事柄がほのめかされる。
そしてそれと同時に、彼の周りで、その過去に起こった殺人事件に関係するような出来事が起こる。
『僕だけがいない街』という題名の持つ意味は、まだこの巻ではあきらかにされはしない。しかし、時間のループ現象はさておき、過去に起こった殺人事件の謎、そして一巻のラストで主人公に起こった強烈な現象は続く二巻が出るのが待ち遠しくてたまらなくなるほどのサスペンスと謎をはらんでいる。

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