『KEYMAN 5』わらいなく

  • 著: わらいなく
  • 販売元/出版社: 徳間書店
  • 発売日: 2013/8/12

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とうとう、事件の黒幕が登場してそして一連の出来事に対する真相が明らかにされる。
強烈な謎をはらんだ物語というのはその謎が謎のままの状態がおそらくは一番おもしろい状態で、謎が解明されてしまうととたんにそれまであった魅力が薄れ、色あせてしまう。
かといって、永遠に謎が解明されないまま延々と物語を引っ張り続けるというのもまた問題で、浦沢直樹の『20世紀少年』や『MONSTER』といった作品レベルの物語はそうそう無い。
ということを考えると、このあたりで真相を明らかにして物語の収拾をつけ始めるというのはちょうどいいタイミングなのかもしれないが、では、この物語において謎が解明されたとき、この物語の魅力は薄れてしまったのかというとそんなことはない。
むしろ、この世界において人間と獣人とが共存するという変わった世界が単なる趣味趣向のレベルの設定ではなく、事件の真相と密接に関係しているという点や、黒幕の意外な正体といった部分で、謎は薄れても新たな魅力がそこから浮かび上がってくるのだ。

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