PHP文芸文庫『静かなる炎』フィリップ・カー
ポプラ文庫ピュアフル『風にもまけず粗茶一服』松村栄子
宝島社文庫『いつまでもショパン』中山七里
光文社文庫『暗闇の殺意』中町 信
文春文庫『虎と月』柳 広司
新潮文庫『邪馬台 蓮丈那智フィールドファイル(IV)』北森鴻
新潮文庫『読み解かれるD クロニクル・アラウンド・ザ・クロック(III)』津原泰水
新潮文庫『聖家族(上下)』古川日出男
ハヤカワ文庫SF『時は乱れて』フィリップ・K・ディック
ハヤカワ文庫JA『雨の向こう側』高田 侑
ハヤカワ文庫JA『エンドロール』鏑木 蓮
ハヤカワ文庫JA『天国ゆきカレンダー』西本 秋
ハヤカワ文庫JA『女優のたまごは寝坊する。』深沢美潮
ハヤカワ文庫SF『ザ・ベスト・オブ・コニー・ウィリス 混沌ホテル』コニー・ウィリス
ハヤカワ文庫SF『無伴奏ソナタ〔新訳版〕』オースン・スコット・カード
ハヤカワ・ミステリ文庫『カンパニー・マン (上下)』ロバート・ジャクソン・ベネット
創元推理文庫『密室・殺人』小林泰三
創元推理文庫『なぎなた 倉知淳作品集』倉知 淳
創元推理文庫『こめぐら 倉知淳作品集』倉知 淳
東京創元社『領主館の花嫁たち』クリスチアナ・ブランド
河出文庫『祝福』長嶋 有
河出文庫『猫のパジャマ』レイ・ブラッドベリ
ちくま文庫『ムーミンを読む』冨原 眞弓
ちくま文庫『新トラック野郎風雲録』鈴木則文
ちくま文庫『グリンプス』ルイス・シャイナー
講談社文庫『部屋(1中編)』エマ・ドナヒュー
講談社文庫『部屋(2外編)』エマ・ドナヒュー
白水社『ユニヴァーサル野球協会』ロバート・クーヴァー
作品社『隅の老人 完全版』バロネス・オルツィ
角川書店『通り雨は〈世界〉をまたいで旅をする』沢村凜
出版芸術社『夜の虹彩』瀬名秀明
1月は新年早々、気になる本がたくさん出る。
PHP文芸文庫からフィリップ・カーの<ベルリン三部作>の新シリーズである『変わらざるもの』の続編『静かなる炎』がでる。といっても僕は<ベルリン三部作>の方も読んでいないので、読むとしたら<ベルリン三部作>から探しだして読まないといけない。<ベルリン三部作>もついでに復刊してくれるとうれしいのだけれども。
ポプラ文庫ピュアフル続編といえばポプラ文庫ピュアフルから松村栄子の<粗茶一服>シリーズの続編が文庫化。
さらに、宝島社文庫では中山七里の『いつまでもショパン』が文庫化。「Good By」「Good Night」ときたので今度は……と思ったら予想が外れてしまった。
東京創元社から復刊が続いた中町信だけれども今度は光文社から。題名からして改題された長編かと思ったら、同名の短篇集の文庫化の模様。
新潮文庫からは急逝した北森鴻の中断された遺作を浅野里沙子が完結させた『邪馬台 蓮丈那智フィールドファイル(IV)』が文庫化。
津原泰水の<クロニクル・アラウンド・ザ・クロック>シリーズの三巻目もようやく登場。
ハヤカワ文庫SFからはサンリオSFで出ていたディックの『時は乱れて』が復刊。ディックは短編は早川書房だけど長編は東京創元社だと思っていたからちょっと意外だったな。
同じく早川書房からはハヤカワ文庫JAにて怒涛の四冊。作家のラインナップからするとSF系ではなくミステリ系の物語のようだけど、今度はミステリ方面の新作家に力を入れるのかな。
気になるのはハヤカワ・ミステリ文庫の『カンパニー・マン』、他人の心が読める調査員は、組合員惨殺事件の謎に迫る。エドガー賞受賞のSFミステリ。ということなので気になるなあ。人の心を読むことができるのであればすんなり事件は解決しそうなんだけれども、なんでも読むことができるのではなくある程度の条件付きの能力なのだろう。
東京創元社からは文庫ではなく四六版でクリスチアナ・ブランドの最後の長編が出る。最近は文庫でもかなりの値段になるので四六版でも構わない気もするけれども。
判型といえば、四六版では猫の耳が付いていたレイ・ブラッドベリの『猫のパジャマ』が河出文庫で文庫化。文庫ではさすがに耳はつかないだろうね。
ちくま文庫からは鈴木則文の『新トラック野郎風雲録』が出る。たぶん『トラック野郎風雲録』の文庫化だろうけれども新という文字が付いているので加筆訂正があるのだろう。
僕は、ハヤカワ・ミステリ文庫版の『隅の老人』しか読んでいなくって、あとがきでそのことに付いて触れていたのかどうなのか記憶に無いけれども、今までこの一冊で『隅の老人』は完結しているものだと思い込んでいたので今回の作品社から出る完全版には驚いた。隅の老人の短編ってそんなにたくさんあったんだ。
出版芸術社のふしぎ文学館がまだ地道に続いていたのも驚いたけれどもそこから瀬名秀明の本が出るのも驚いた。しかし、よくよく考えてみるとそれほど意外な組み合わせでもないよなあ。
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